元CIAで密かに街の悪い奴らを成敗している「イコライザー」ことロバート・マッコール（デンゼル・ワシントン）は、前作の出来事の後に働いていたホームセンターを辞めたようで、タクシードライバーとして生計を立てながら相変わらずイコり活動を続けていたが、ある日今も付き合いのあったCIA時代の元同僚が何者かによって殺されてしまい……というお話。
相変わらずの無双っぷりで悪人を屠りまくる様子が何とも気持ちいい続編。
にこやかに近づいてきて突然真顔でおっかないことしでかすみたいなサイコっぽい恐ろしさも健在で、殺しの対象に対して「お前を一度しか殺せないのが残念だ」と凄みながら、その背後を通りかかるそいつの家族には「駅まで車で送ってくれませんか？」とか笑いながら話しかけるシーンは完全にヤバイ悪役の挙動で笑ってしまった。
ただ、彼の過去が少し明らかになるという展開は、ミステリアスな怖さが持ち味だったマッコールさんの魅力が減ってしまったように思えてあんまり好きではなかったかも。この手のキャラクターは、謎は謎のまま、ただただやたらめったら強いという方が自分好み。
後、前作であった悪い奴と対峙したと思ったら、カットが切り替わった瞬間相手が全員ぶっ倒れてる……みたいなやり過ぎ演出みたいなのももっと欲しかったかなぁ。
嵐が吹き荒れる町の中で地の利を活かして殺しのプロを一人一人殺していくというラストバトルは、前作のホームセンターでの戦いに勝るとも劣らないケレン味あふれる演出がなかなか素晴らしかった。変に引っ張らず、決まるときは一瞬で決まる呆気なさもまた良い。
続編として「こなれた感」が出てしまったのか、前作にあったアクの強さがやや薄れてしまった感じが物足りなくもあったけど、アクション映画として目を引く楽しい場面も幾つもあり、十分満足できる作品ではあった。
(2020.101)
