真っ黒こげ太郎

ザ・ピューマの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

ザ・ピューマ(2000年製作の映画)
3.8
TV映画でも、流石のドニーさん印!



空手道場の師範代にして凄腕の空手家、ピューマことヨッシュ。
今日も今日とて子供達に稽古したり挑戦者をボコったりと平和な日々を送っていたが、パパが空手一筋すぎて構ってもらえない所為で娘がこっそり逃げ出してしまい、ヨッシュも慌てて追っかける。

追っかけの最中、2人はビルに閉じ込められてしまう。
娘と職員を探してビル内を右往左往するヨッシュだが、そのビルは武装強盗団に占拠されていたのだ!
強盗団の目的は、ビル内で行われていた美術品のオークションに来たお金持ち達を人質に身代金として大金を頂戴する事だった。
ヨッシュは娘を守るため、武装強盗団に戦いを挑む!!!




もはや珍しくも何ともない「ダイハード」の亜流作。
実を言うと本作、劇場公開作ではなく、テレビシリーズのパイロット版として作られた作品だったりする。
その為、良くも悪くも内容はTV映画的な所があるし、ツッコミ所も満載。

しかし、TV用映画だからといって侮ってはいけない!何しろ本作のアクション監督はあのドニー・イェンさん!!!!
序盤から終盤まで展開されるアクションはどれも高クオリティ!
主人公から敵に至るまで皆動ける人揃いで、動きもスピーディ!
本人は出ていないが、高速パンチに変則蹴り、肘や膝などのアクションは実にドニー臭が凄い。
上着や調理器具、ゴムボール等の小道具を使ったアクションもバリエーションがに富んでいて面白い。
クライマックスの乱戦やタイマンも盛り上がる!
銃撃戦がド派手なのも地味に高ポイント。

内容も話を最小限に切り詰めて、アクションに徹するという潔い作り。
だが、テレビドラマのパイロット版だからか、キャラもそれなりに立っているため、ドラマ面もあまり退屈せずに観れるのは好感触。

ただ、最後の決着の仕方が微妙なのは正直残念だった。
あそこはもう少し何とかならんかったのかなぁ。

物凄い低予算だし、良くも悪くもTVドラマ臭い所はあるが、格闘アクション映画としては十分楽しめると思う。