成川ジロー

レディ・プレイヤー1の成川ジローのレビュー・感想・評価

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)
4.4
映画と言うメディアの王スティーブン・スピルバーグによる、映像メディアを愛する全て人達への、無限の愛に溢れたご褒美映画。
この作品を完成させること自体が映画を愛し牽引してきたスピルバーグ監督へのご褒美にもなってると思うし、スピルバーグで無ければこんな映画作れなかったと色んな意味で思う。さらにそんな偉大なるスピルバーグ監督を身近な仲間に感じることもできる、本当に愛に溢れた素晴らしい作品。映画の可能性の広がりもまだまだ感じさせるシーンもあるし、本当に素晴らしいよスピルバーグ。ありがとうスピルバーグ。心の底から拍手を送りたくなる。

映画もゲームもアニメも好きで良かった。所謂オタクで、年齢的に「オタク=害悪」みたいな風潮が激しかった時期を体験した世代でもあるけど、オタクで良かったです。『シャイニング』で爆笑し、ガンダムで泣くとは思わなかった。ガンダムの登場シーンはシチュエーション含め、まさかの対決で、マジで日本人で良かった!って感動しました。主人公たちは仲間。俺だって自由な世界でバイク乗るとしたら金田のバイクにするし、アバターはスパルタンにするだろうし(ってかただスパルタンを出すのではなく、スパルタン軍団を出すところがわかってる!って感じで良かった)、武器はM41Aを持つよ!スマートガンも欲しかったよ!笑
ガンダムとM41Aで思ったけど、画と効果音は権利別なのかな。効果音まで再現されていたら完璧だったけど、まあここまでやっただけで素晴らしい。
ヒロインは本当にもっと醜い容姿にして欲しかったとか、金田のバイクをもっとちゃんと見せて欲しいとか、テールランプ再現して欲しいとか、警察仕事ちゃんとしろとか、細かいところは色々あるんだけど、本当に見てて楽しかったので良し。
VR以外ではマーク・ライランスとサイモン・ペッグの演技が非常に良い。特にマーク・ライランス、「僕のゲームをプレイしてくれてありがとう」だっけか?あの台詞のシーン、本当に素晴らしくて泣いてしまった。自身を投影しているであろうスピルバーグにも演じたマーク・ライランスにも、この映画に関わった全ての人に言いたい。「こちらこそありがとう!」

一つだけ疑問に思ったんだけど、この映画はオタク文化を良しとしない人たちにはどう見えるんだろう?映画を全然見ない小説も読まない漫画も読まないアニメも見ないゲームもしない人は、この映画をオタクっぽいとして見向きもしないのかな。

仕込まれた小ネタが多すぎるので、そのうちソフトが出たら『レディ・プレイヤー1』のOasisシーンをスローで見る会をやりたい。
成川ジロー

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