kuu

セトウツミのkuuのレビュー・感想・評価

セトウツミ(2016年製作の映画)
3.8
『セトウツミ』2016年  75分
少年チャンピオンに連載されてた此元和津也による日本の漫画の実写化作品。
ドラマ版を一気観したあとに視聴す。

正反対だがどこかウマの合う高校2年生の内海想(池松壮亮)と瀬戸小吉(菅田将暉)。
放課後にいつも河原で話をしながら暇つぶしをしている。
くだらない言葉遊びや、思いを寄せる女子へのメールの内容、時にはシリアスなことも語り合う。そんな二人を見守る同級生の樫村一期(中条あやみ)に瀬戸は憧れているが、樫村は内海に好意を抱いており。。。

関西の男子高校生のガキ2人が放課後に何となく会話するだけという異色さで嘲笑的でユーモアを織り交ぜた掛け合いが展開していく。

世代が違えば接点が少ない。
出来上がった工房に籠り仕事に映画や音楽三昧送るオッサンが高校生と接点あるとしたらまずない、教師やっとるか、あるいは息子(または娘)、バイトで来てる高校生に限られてるかな。
小生は、今の所バイトを雇い直ぐに手伝えるモノは扱ってないし、作ったものは高校生が買うことはまずない。
だから、未知の世界的な高校生像をチョイ見たさもあり、垣間見れたかな。
勿論、この作品の高校生が一般的かとは接点がないし云いきれないし、実際にそれを比べる術もない。
仮に、高校生の会話がこないなテンポで話してるなら、面白いなぁ。
語彙力(口語に限りかな)や発想、そして、着眼点は大人の世界観とは次元がちゃうかな。
そりゃAdo見たいなアーティストは生まれてもおかしくない。
いやいや、大人の原作や脚本家がいいのやし、大人の作戦なんて書いたら身も蓋もない。
たしかに、菅田将暉を含め俳優陣は大人やし、セリフも、かなりのテク練られているのは否めない。
狙って作り込まれてるにもかかわらずオッサンからみたら違和感なく見たかな。
実際の高校生が見たら『違うがな』って云われそうやけど。
しかし、今作品の高校生たちはえらい賢く、ボキャブラリがあり、成熟した諦観がある。
これが標準語でやったらどないやろなぁ、なんても考えた。
オッサンが高校生二人の会話に共感し、子供らしいアホさにホッコリ安心した作品かな。
kuu

kuu