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レディ・バードのろのレビュー・感想・評価

レディ・バード(2017年製作の映画)
5.0

「細かいことが気になる・目につくってことは、それだけ愛しているということよ」


大嫌いで大好きな親友へ

今日は映画を観た後、二条から西院まで歩きました。
歩きながらずっと、あなたのことを考えていました。
なぜならこの「レディ・バード」は私の映画であると同時に、あなたの映画でもあるから。


中・高校生のころ、なかなか言い出せなかったこと、我慢していたこと、大学に入ってやっと聴けたとき、すごくうれしかった。
家族のこと、特にお母さんの話ね。
家事を手伝っても絶対に文句をつけられること。
ウキウキしながら帰宅したら、ぶち壊されること。
お兄ちゃんには甘いくせに、あなたにはとても厳しく理想を押し付けること。
お母さんはあなたに甘えていたの、甘えられるのはあなたしかいなかったから。
そうと分かっていながらも、あなたはとても苦しそうだった。
何度も何度も「もう、諦めているんだけど」と、少し寂しげに笑っていたね。
私はそういう逃げ腰が許せなくて、ずっと怒っていたんだ。

でもね、この映画を観て思ったよ。
「きっとレディ・バードみたいに、心の中でいっぱいいっぱい叫んでいたのだろうな」って。

レディ・バードとあなたは髪の色がちがう。
服の趣味もちがう。
口の悪さにいたっては、まるで似ていない。
だけど、母親に対するこの苛立ちやもどかしさは一緒だと思う。


私がつらい気持ちになった場面がある。
お母さんが怒鳴るんだ。
「あなたにいくら掛けていると思ってるの!」
レディ・バードはね、紙とペンを手につっかかる。
「じゃあ、いくら掛かったか教えて」
それに対して「全部返せるぐらい、いい職に就けると思ってるの?」って笑うんだよ。
あなたが見たら、泣いちゃうんじゃないかな。


この映画を観てほしいと願うのは、私のエゴなんだろう。
でも、きっと、いつか。



羽ばたけ、わたしとあなた




( ..)φ

クリスティンの反発は素晴らしいと思う。
なぜなら、アダルトチルドレンになることを自ら回避しているから。そのおかげで「普通の人々」の二の舞にならずに済んでいる。
彼女の行為を、思春期や若さという言葉で片付けたくない。
親に歯向かうことは、とても勇気がいることだから。
それは過去にとらわれず、未来を切り開くことだから。




( ..)φ

出町座でいただいた京都のフリーペーパー「go baaan」(碁盤の目?)。読者プレゼントのTOHOシネマズ二条招待券が当たったことで、また新たに映画館を開拓できました、感謝!
二条に行くのは3年ぶりかな、そういえば前来た時は親友と一緒だった!

京都のシネコンというだけあって(?)、青海波柄のカーペットに、枯山水を意識した廊下、座席に使われている布の織りも和モダンで素敵!
外国からの観光客の方もいらっしゃったから、これはテンション上がるだろうなぁ。

京都の映画館はこれで5館目。
映画が普段行かない場所にいざなってくれます。










※コメント欄 自主閉鎖中m(__)m
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