きょう

あなたの旅立ち、綴りますのきょうのレビュー・感想・評価

あなたの旅立ち、綴ります(2016年製作の映画)
4.1
シャーリーマクレーン演じる何不自由ない生活の中で孤独と死に不安を抱くハリエットは、生きているうちに自分の訃報記事を用意しようと考える。アマンダセイフライド演じる地元新聞社の訃報記事担当者のアンに執筆を依頼するが、これまで自分中心だったハリエットをよく言う人はいなかった。理想とはほど遠い内容の原稿を読んだハリエットは、最高の訃報記事のため自分を変えようと行動を起こす。


孤独な老婦人ハリエットは広告業界でやり手のキャリアウーマンでしたが、自己中心的で口も悪い👎
そんな彼女も自分の今後に不安を感じていて、生きているうちに訃報記事を用意しようと地元新聞社の若い女性記者アンに執筆をお願いします。
アンがハリエットに関わった人々に彼女の評判や人間性を聞いてみたいところ、誰一人と良くいう人はいなかったのです😅💦
なので、ハリエットは残された時間で、自身の訃報記事が素晴らしいものとなるように、自分を変えていくことにします。自分を変えるための4つの条件が「家族や友人に愛される」「同僚から尊敬される」「誰かの人生に影響を与える」「人々の記憶に残るような特別な何かをやり遂げる」
最初はハリエットを良く思わないアン。
やりとりしていても対照的な2人はぶつかってばかりでした💦 
4つの条件の1つを満たすために、訪れた養護施設からブレンダという9歳の黒人少女もひきとり、そんな2人の間にブレンダが入ることで、だんだんとぶつかり合いの関係から、世代を越えた友情が芽生えはじめ…3人のやりとりが心地よく感じました。
アンはハリエットとのやりとりで、自分自身の本来の夢を見つめ直したり、自分が幼い時に生き別れた母のことを思い出したり…
自分が敢えて見ないようにしていたことに向き合わさせられているような気持ちになっていきました。ハリエットの自分勝手で傲慢にしか見えない人間性が表向きで、本来は自分に正直で、失敗を恐れずに自分の思いを貫く、真っ直ぐな潔いものだったのでしょう。
なので、仕事で成功し、その反面、犠牲にするものや人々の反感を買うことも多かったのかもしれませんね。
アンやブレンダの心にはしっかりハリエットの存在はやきつき、その行動からは大きな影響を受けたと思います。血の繋がる家族以上の絆も生まれたように思いました。
そして、ハリエット自身もこの短いながらの最期のひと時は忘れられないものになったと思います🥺🥲


自分自身も人生折り返しに入り、最近は若い頃のように元気でいられることも簡単ではなくなったと実感することも度々。
老後を不自由なく心地良く楽しく暮らせることは勿論大切ですが、やはり、自分にとって大切な人々に対して、良い思いを残すことは「終活」をする上で大切なことだと思いました。
一度きりの人生だから、もし思うことがあれば、そこを見つめ直して、悔いなく生きれればいいなと、この作品から物凄く感じることができました。
主役を演じたシャーリーマクレーンとアマンダセイフライトの存在感は素晴らしかったです🥹💖
きょう

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