きょう

彼の見つめる先にのきょうのレビュー・感想・評価

彼の見つめる先に(2014年製作の映画)
4.0
盲目の高校生のレオは、少々過保護気味の両親と優しい祖母、幼なじみのジョヴァンナらに愛されて暮らしていた。心配症な両親を少しうとましく感じるようになったある日、ガブリエルがクラスに転校してくる。レオとジョヴァンナはすぐに彼と親しくなるが…


レオの両親はやや過保護ですが、幼馴染のジョヴァンナや祖母は良い意味で目が見えないからと特別扱いすることなく、愛を持って彼に接していました。
レオとジョヴァンナは幼馴染で大親友同士。2人は常に一緒でお互いを大切に思い合っていました。
思春期真っ只中のレオ。両親の自身に対する態度が鬱陶しく感じるようになり、留学を理由に両親と距離を置いて暮らしたいと思うようになり…
そんな時に男前な転校生ガブリエルがやってきます。
全ての人がレオに対して前向きに接してくれるわけではなく…クラスの中にはハンディキャップがあることをからかう心ない人もいて…😡しかし、ガブリエルはそんな周囲にも影響されることなく、レオに対して特別な目で見ることもなく、優しくフラットに接してきました。
レオとジョヴァンナとガブリエルの3人は仲良しになり、友情を深めていたように思いましたが、段々とその関係性も変化していき…レオとガブリエルの関係が互いを意識し始め、友情を越えた特別なものに…今までレオとの距離が一番近いと思っていたジョヴァンナは、仲間割れしたと思ってしまい、3人の関係に距離を置くように🥲
こんな人間関係を見ているとかつての思春期の頃の友達との関係を思い出してしまいました。心の中で「起こっていないこと」「相手が思っていないこと」をあれこれ考えすぎてしまい、ボタンのかけ違いができてしまう。お互いに思っていることを素直に話せばうまくいくのに、でも、多感な年頃だから繊細な部分もあるのでしょう。
ジョヴァンナに対してこのままではいけないと思い、レオはガブリエルに対する気持ちをはっきり意識し、ジョヴァンナに素直に打ち明けます。
最初は戸惑っていた彼女も2人の関係を理解するようになります🥺
自分としてはレオとジョヴァンナに幼馴染からの恋愛感情を期待していた部分があったのですが、レオにとってジョヴァンナは良い意味で近すぎて当たり前の存在になっていたのでしょうね。彼女の気持ちを思うと切なくなりましたが、素敵なジョヴァンナがこれから同じぐらいに素敵な人に巡り逢えるように心から願いました🥺
でも、ガブリエルは心の底からレオを思っているので、レオは素敵な人にめぐり逢えて良かったし、ジョヴァンナが2人の関係を見守りながらの揺るぐことない3人の友情を大切にして欲しいですね。


先日に気持ちが一致したことから生まれた大人の女性同士の深い友情をテーマにした作品を観たばかり。こちらも同性同士の深い関係を取り上げています。しかし、その様子も決していやらしくもなく、むしろ、主人公の初めて感じる恋愛感情が美しく繊細に描かれていました。ブラジル🇧🇷の作品なので、独特な世界観も良かったです👍
主人公が様々な人間関係を経て、成長していく姿が心に響き、かつてのあの頃に戻りたくなるような作品でした🥹✨
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