実際のところ独裁政治ってのはホントにダメなことなのかしら？と感じたわ。
ヒトラーさんはおっしゃるの。スターバックスで出されたコーヒーがまずかったとしたら、悪いのはスターバックス氏ではなく総統の責任。このセリフは印象的だった。それでいて彼は一言も総統のために生きろとは言わない。常に理想の民主主義を唱えているんだから。そして、ホントにスピーチがうまい。不謹慎を承知で言わせていただけるなら混沌とした時代に1人で立ち向かったカリスマなんだと思うわ。
独裁政治って、それ自体が悪いのではなく、おおよそにしてリーダーたちがズレてしまうことが問題なんだと思う。
と、ここまでは個人的暴論。
もちろん、彼は様々なあやまちを犯したと思う。それはどうしても覆せない事実。そして、ドイツ人のために難民を排除する、とかドイツ人の雇用を増やすという演説のくだり、アメリカのあの大統領をダブらせて見たのはアタシだけではないんじゃないかしら。
コメディタッチに彼を出演させ、今のドイツの重大な難民問題についての代弁をさせるという、監督の手法と勇気だけでも素晴らしい作品だと思ったわ。
