キース師匠のリラックスしたドキュメンタリー。『クロスアイド・ハート』リリース時に撮ったものと思われます。
すごく面白い、という作りではないですが、キース御大がゆったりと自分のルーツを語る姿はそれだけでありがたい感じでした。
本作で、御大はシカゴのブルースマンたちからものすごく感謝されていることを実感しました。彼らはストーンズのブレイクでかなり恩恵を預かったらしく、マディ・ウォーターズやハウリン・ウルフ、バディ・ガイたちもまったく偉ぶらずにキースと接していて、それがグッときました。チャック・ベリーなんてすげえ偉そうでしたから、シカゴの先人たちも近い態度かと思ったら全然違いました。
キースはそのチャック・ベリーからひどい扱いされていても「それが彼の感謝の表現だ」みたいなことを言っていてカッコ良かった。でも、殴られるのは感謝表現としても俺は御免ですけどね。
子ども時代の御大の写真がポツポツ出ますが、基本的にしかめっ面で、ガキの頃からファッキンな男であったことが伝わりす。しかし、ギターを持った写真だけは満面の笑み!これも最高でした。
御大がピアノを弾くシーンがあり、なんかグッと来ましたね。スチュに教えてもらったそうです。
そして御大のピアノ(というかフェンダーローズ)といえば『メモリーモーテル』です!メモリーモーテルは個人的にストーンズナンバーベスト3の曲です。本作でも、一瞬だけメモリーモーテルのキースパート『She got the mind〜』を弾き語ってくれた!いや〜ちょっと泣いてしまった!最高!しかしストーンズはなんでメモリーモーテルあんまりライブでやらないのだろうか?
ランジェリーショップで出会った親戚ことトム・ウェイツ先生も出演(けっこうたくさん出てた)。トムとキースのデュエット曲『ラスト・リーフ』をこれまた一瞬デュエット。感動しました!
…とまぁ特筆することはないドキュメンタリーなので、キース御大を感じるためのガーエーでした。
そして御大のソロアルバム『クロスアイド・ハート』はやはりカッコいい!できれば1曲デュエットしているノラ・ジョーンズにもご登場願いたかったですが、出演しませんでした。残念。