群青

アルマゲドン2008の群青のレビュー・感想・評価

アルマゲドン2008(2007年製作の映画)
2.5
人類滅亡シリーズ。


今作は上級者向け…と書きたいところだが中級向けでした。
いやなんというかすっげえ良かったんですよ!
そびえ立つクソの山であるアルマゲドン亜流シリーズの中でダントツに一番に面白かったです。他がクソだから笑

どうしてかというと隕石が落ちるのは一緒なんだけど、まず前座として中位の隕石が落ちます。そこの落下時点と目撃者の証言(偶然飛行機からカメラ撮影した人がいた)この隕石がどこから来たのか解明するところから始まる。そこの一帯を調べたら他にも地球に落ちるかも!となるわけです。ここでまずほほーと思いました。他にも被害を考える、隕石の素性は何か、とか結構分析に時間を使うんです。その度に主人公のナレーションが入ってわかりやすく説明してるんです。これが結構面白い。

さらに落ちるかも?とわかった時点ではまだ1%。主人公が1%でもやばいからなんとかしないと!と主張するがアメリカ政府の要人は1%だろ?じゃあ大丈夫でしょと言う。
しかしここで主人公が
ではおたくの家の庭にガラガラヘビが1%の確率でいるとしたら息子娘さんを庭で遊ばせますか?

おおう…まさかこんな作品でズドンと来るとは…

そして一番の違いは、アルマゲドン亜流シリーズはまあ当たり前だけど基本的にアルマゲドンを踏襲しているんですね。
人類滅亡が判明!ヤバイ!→トンデモない方法で隕石破壊!→やったー!万歳!じゃないですか。
でも今作はそうじゃない。これはジョジョの奇妙な冒険の名言を拝借&変更すると…


アルマゲドンが隕石をはなさない?
それは無理やり破壊しようとするからだよ。
逆に考えるんだ。

「落としちゃっても良いさ」と考えるんだ。


落とすんですよ!そのまま!

主人公はそのまま落とせ!と主張します。何故なら核で破壊しても破壊しきれないかもしれないし、破壊できたとしても大小の破片が各国に落ちて世界中が甚大な被害になるから、だというのです。この主張はアメリカに落ちることがわかってからの流れになってます。
この落とすか破壊するかで結構ギリギリまで議論するんですね。これもなかなか引っ張って面白い。
一応、核破壊で失敗した時用にどこに落ちても避難ができるマニュアルを同時進行で作らせます。このマニュアルも結構できてる。ディープ・インパクトみたいに限られた人、とかじゃない。アメリカ全国民を避難させる!という目的なので緻密に練り上げられなければならない。避難するとして大量の人の移動が予想されるから急ごしらえの滑走路に使えそうな高速登路はどこなのかとか、しっかり話してくれます。因みに今作の隕石の被害はニューヨークからペンシルバニア州の西端までだった気がします。そこが何もなくなる。日本でいうと東京から山口あたりまで。そりゃやばいわ。
主人公はアメリカの土地がなくなっても人々がいる限りまた復活できる!と主張します。ちょっとアツいね笑 でもこれが良かったです笑


難点があるとすればCGはやっぱり微妙だし、最後の主人公たちの避難がグダグダだし、あれ他の人もいるけど?みたいな倫理的に許せないところもあったし、その割には終わり方が淡白であれれー?となったんだけどそれまでが楽しかったのでまあこの手の作品でここまで楽しめたらいっか、てなりました笑

推奨!とまでは言えないかもしれないが僕は素直に面白いと思いました。

あ、これイギリスのテレビ映画らしくて…冒頭にまずアイルランドに落ちるんですよね。んでアメリカに落ちる!って展開。イギリスの闇を少し感じました笑
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