Mountain

トレマーズ ブラッドラインのMountainのレビュー・感想・評価

3.0
バート、アフリカへ行く…の巻!!

今やサバイバリストとして手広く活躍するバート。南アフリカに現れた新種のアスブラスターの退治依頼を受け、新しい相棒トラヴィスと共に現地へ向かうのだった…!


〜以下ネタバレしまくりレビュー〜

遂にシリーズ第5弾!!
ナショジオ風にサラッとグラボイズの生態について解説してくれる親切オープニング。前作から11年も経ちましたし、初見の方にも分かりやすくて良いですね。

本作の監督を務めたドン・マイケル・ポールさんはフィルモグラフィを見て分かる通り、パッとしない映画揃いのしょっぱい続編請負人といった感じw
…とは言っても、最近はB級映画と言えどそれなりのクオリティが保たれており、クリーチャーの出来も悪くなかったです。
過去作の特殊造形によって生み出された絶妙な質感のグラボイズも魅力的だったんですけどね〜。本作は完全CGグラボイズとなっておりました。

アフリカが舞台となる本作では、ケツから火を吹くグラボイズ"アスブラスター"の亜種が登場!実にアグリーマザーファッカーな醜悪フェイスが特徴的です。

アフリカ生まれの新種?ということで、地下を蠢く基本タイプのグラボイズも前作とはデザインが異なり、凶暴さが増したトゲトゲしい巨大ツチノコといった感じ。
触手の造形は、「ザ・グリード」のクリーチャーに激似w

近年のおバカ鮫映画に感化されたのか、地中から飛び跳ねて襲いかかってくるアグレッシブなアフリカングラボイズ君。

ガバガバな設定やツッコミどころ満載な展開は、相変わらず。
グラボイズの餌食になった考古学者カップルはやたら肌の露出多めだし…w
熱感知されるって分かってるなら、常に遮熱服着てろよ!と思いますし。
グラボイズがいるのに、爆音のヘリを着陸させて案の定…××なアホ展開とか失笑ものなのよ。

「トレマーズ3」で初登場ながらも、物語に全く関わらずにスルーされていった"グラボイズの卵"の存在。
5作目にしてようやくグラボイズの巣の描写があり、よりエイリアンっぽい展開になってきましたw

キッチンでアスブラスターに追い詰められるシーンは、露骨にジュラシックパークのオマージュで笑っちゃいました。
雑なパロディではなく、しっかり見どころもありハラハラさせてくれるのは高評価。

電気を流してミミズを捕獲する序盤のシーンがクライマックスの前フリになっていたり、新しい相棒がバートをpops(オヤジ、オッさん的なスラング)と終始呼んでいたのが衝撃の真相に繋がったり、割と丁寧に伏線が張られていたのも良かったですね。

弓を片手にグラボイズと戦う現地の美人な女医さんがカッコよくて、こっちの活躍のほうがもっと観たかったですw


回を重ねるごとにショボくなってきたトレマーズシリーズでしたが、11年の時を経て、かなりクオリティを上げて巻き返して来ましたね〜。これなら古参ファンも納得ですし、新しいファンも獲得できたんじゃないでしょうか?
多少雑な展開は否めませんが、思いのほか楽しめる作品に仕上がってました。
まぁ、満足よ。満足。




〜余談〜
シリーズもので特に邦題にありがちだけど、続編だと分かりづらいタイトルつけがちよね。
本作はトレマーズと冠しているものの、邦題には"5"というナンバリング表記が無く、日本配給側の新規ファンを取り込もうとする思惑が垣間見えますね…w
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