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ピアニストを撃てのMoviePANDAのレビュー・感想・評価

ピアニストを撃て(1960年製作の映画)
3.9
『“がらくた”なりし日々』

映画を観ていてよく思うのですが、人の生涯を描いた映画って本当におもしろい作品が多いですよね。それに伴って思うのですが、微妙な出来の映画を観る位なら、自分を含め誰かの人生を映画にした方がよっぽど面白い映画が作れるんじゃないかなぁなんて思う事があります。

ただ、そうなると問題なのが起承転結やストーリー運び。人生とは人それぞれ紆余曲折いろいろある事と思いますが、当然それが映画的にドラマチックな順番で起こるとは限らない。いい事ばかりでは面白くないだろうし、だからって悪いばっかりってのも…

と、そんな事をよく思ってたんです。
そしたら、この映画まさしく“そんな”映画でした!そんなとはどんな?かと言うと、要はこの映画の話にはちゃんとした脈絡が無いんです。だから、映画にしっかりとした筋道を求める方にとっては、この映画は「なんじゃこりゃ~」になるかもしれない。でもボクはそこにこそ、“人生のリアル”を感じて面白かったです。

この作風というのは、ヌーヴェルヴァーグならではのものかもしれないし、はたまた監督が思いつくがままに作ったのかもしれない。とは言えこの作品には原作がある!その事実がまた面白い!序盤の主人公の印象をまず覆す性描写からして面白かったし、シリアスかと思えば笑えたり、スリリングになったかと思えばユルさでハズしたりと、蛇行運転なんてもんじゃない狙ったアクロバット飛行がとっても面白かったです(^_^)ボクの好きな伊丹十三とか黒沢清も影響受けてるんじゃないかなぁ(’-’*)

人生ってどっかポンコツというかがらくたというか、外では“イイ人”演じてるのに家では別人…とか、仕事はすごく出来るのに家事はまったく…とか、そういうあべこべがあるじゃないですか。この映画からはそういう、人間の美しくない本当の姿みたいなものが垣間見えて面白かったなぁ。特に日本人ってそういう気質があると思うんで、ハマる人多いはずでは?ってボクは思いましたけどね( ・∇・)


ではこの辺でちょいとお遊びを🎵
さあ、この下の文章の中にトリュフォー監督の映画の題は何個入ってるでしょうか?⬇️

大人になりたいとあこがれたのに、大人は判ってくれないと感じたあの夏の日。
やんちゃばかりしてた野性の少年は、突然炎のごとく二十歳の恋に落ちた💕
柔らかい肌、そして温もり。
恋のエチュードや愛の手ほどきを経て、恋愛日記が書ける程に充実していた若き頃。
「暗くなるまでこの恋を!」と願った日もあれば、その一方で逃げ去る恋もあった。
しかし、そんな夜霧の恋人たちも、今では気付けば家庭人。
「日曜日が待ち遠しい!」と思ったのも今や古き良き思い出。

「どう?私のように美しい娘と…💓」
そんな隣の女からの誘惑。
そして着いた、ネオン輝く緑色の部屋。
しかし…
「“出来る”と、思ったのに…(〃_ _)σ」

その後、終電車にて悶々。
嗚呼、人生とは是すなわち、
日々 “がらくた”なり。

桑田さんの新しいアルバムに入ってる『愛のささくれ』という曲と、その曲が流れる桑田さん出演のWOWOWのCMから着想を得て、遊びで文章作ってみました😃何個入ってるか分かりましたか❓答はコメント欄にて✨


ラストカットの主人公の目は、
“次”に狙いを定めた様にも見えました。
流れる血筋のせいか、はたまた!?
あと、桑田さんのNEW ALBUM『がらくた』🎵ただいま、絶賛発売中です❗️宣伝かい😝
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