踊る猫

ぼくのエリ 200歳の少女の踊る猫のレビュー・感想・評価

ぼくのエリ 200歳の少女(2008年製作の映画)
4.3
雪国であるスウェーデンを舞台に、人間であるオスカーとヴァンパイアであるエリが出会うという、やや捻りの加わったボーイ・ミーツ・ガール的な映画。とにかくオスカーの白い肌や貧弱な裸体が印象的で、それが雪景色と重なることによって清らかさを更に増すことに成功している。いじめられっ子であるオスカーが、エリとの出会いによって強くなるというストーリー展開なのだけれど、この映画の根底にあるのが「死にたくなければ殺してでも生きるしかない」という残酷なこの世の真理であることを考えれば非常に重いテーマを扱ったものであることが分かる。それを子供の視点から撮っているためにある意味軽くなり過ぎているような、もしくはくどくなくなっているかのような。ややケチを付けたが、これもまた面白い映画だった。
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