原作未読。
宣伝や予告の時点から、何も感じないくだらないドタバタムービーと決めつけ鑑賞。
結果、なんだろう、この言葉にしにくいテンポの悪さ。ドタバタ感のなさ。どちらかというと裏社会のエグさに寄った作品ではないだろうか。
時々えっ、と思うほど痛い描写があるし、詐欺の仕組みもリアル。原作はそっちに寄ってたんじゃ?と思うが、まさかのジャニーズ起用でこんな結果になってしまったのだろうか。
ポップに寄っているはずが、セリフにキレがなく、周りのジジイが笑うのみ。テンポに関しては展開は多く盛り込まれ飽きないはずなのだが、どれも規模感が小さすぎる。マカオなんて、ロケ行ってないよね?ってくらいのショボさ。ホテルとカジノ、2つの中でしか事が起きない。
音楽に関しても曲自体にこだわるのは構わないが、使い所がひどい。音楽が映画のテンポにどれだけ大きく貢献しているか実感。
佐々木蔵之介のやくざ役はかなり良かったし、桑原のキャラには大きな魅力を感じた。
橋爪演じる小清水もさすがの出来。話し方といい、憎いけど憎みきれないジジイ感は満点だった。
横山は正直どうでもいいし、誰でもできるような凡庸さ。もう少し作品にかける思いなどはなかったのだろうか。
面白いなーと感じる場面は少なからずあったけど、妙な掛け合いの停滞具合やテンポの悪さが気持ち悪く、ある意味かなり新鮮だった。
映画を撮るって難しいんだなとしみじみ感じた一作。