偽名祐司

プレーム兄貴、王になる/プレーム兄貴、お城へ行くの偽名祐司のレビュー・感想・評価

4.2
久々に観た、古き良きボリウッド。
つまり歌と踊り全開の豪華絢爛ど直球ハッピーマサラミュージカル。
話は察しろ、そういうのが苦手なら来るな、いいな?

話はアプリ参照で。
多くの人に慕われる下町の劇場の貧乏役者のプレームはマイティリー王女推し。王女に一目謁見するのが願いだった。

王女の婚約者であるプリータムプル王国のヴィジャイ王子の王位継承式典にマイティリーが来るのを知ったプレームは一念発起、相棒役者のカンハイヤと共にプリータムプルの街に旅に出た。
街で偶然王子の家来にスカウトされたプレーム。
ヴィジャイは王位継承の争いに巻き込まれ意識不明の重態だったのである。
迫る式典のしのぐ為にヴィジャイに瓜二つだったため替え玉に選ばれたプレーム。王宮作法は知らない、マイティリー王女には嫌われている、家族とは冷え切った仲、再び迫る暗殺という割と詰んだ状況からプレームは一つ一つ状況を改善していく。

インド三大カーン、って知らない人が聞けばなんのこっちゃですよね。
「アーミル・カーン、シャー・ルク・カーン、サルマーン・カーン」って感じで同じ名字的なインド映画スターが居るのです。
その中でも顔つき的に最も兄貴っぽく、竹内力的な感じ出すのがサルマーン・カーン兄貴な訳でして。
ナイスなガタイ、リーゼント、彫りの深い顔に朗らかな笑顔と基本的に善人顔が似合う兄貴。
パッドマンとかバジュランギおじさんで知ってる人も居るでしょう。
そんな兄貴がもうベッタベタな話とネタで兄貴の善人節を全開で楽しめる作品になってます。

ついでにヒロインのマイティリーもパッドマンのヒロイン演じたソーナム・カプールであり、つまり世界が認める美しさです。
しかも王女なのでまあ豪華な衣装がこれでもかと炸裂します。

しかも今作は古き良きボリウッド=歌と踊りてんこ盛りのマサラムービー、ですので7回もミュージカルシーンがあります。
しかも基本王室なのでセットも衣装も超豪華。
音楽も良ければダンスも良い、兄貴のイケメン笑顔も王女の女神級の美しさも最高に堪能できます。目と耳が幸せになるとはこういう事です。

特に前半と後半で二回流れる歌とダンスや、王宮内のミュージカルの豪華さは本当ボリウッドならでは感があります。序盤で炸裂する「全てメモします」ミュージカルでマイティリーの愛を勝ち取った後の羽ペンで背中に文字をかくミュージカルの艶かしさの落差が衝撃的でした。もはや何のプレイですか?シンプルにエロくない?!

あ、話は人情厚い、正直者なプレーム兄貴が替え玉で王子になった、王子は人格最低で、王女に嫌われてる、姉妹とも喧嘩状態、弟には命狙われてる、っていう状況で展開を想像してください、だいたいその通りだよ!
それくらいベタな展開だから、ツイストとかどんでん返しとか、そういうのは期待しても無駄ですので諦めてください。

愉快な男性VS女性サッカーシーン見たらわかるだろう?

後半王子達の為に作られた川の上の宮殿が出てくるんですが、これがもう幾らお金掛けて作ってるのか意味解んない系の奴だったのが少し面白かったです。当然そこで何をするかもお察し下さい。正解です。

バジュランギおじさんとはまた違った形のデトックス映画として普通にお勧めできます。人生疲れた時、癒されたい時、是非どうぞ。
偽名祐司

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