偽名祐司

若おかみは小学生!の偽名祐司のレビュー・感想・評価

若おかみは小学生!(2018年製作の映画)
3.0
大きなお友達御用達系かと思いそうになるタイトルだが中身は至極まとも?なファンタジー。
原作は児童小説なのでご理解ください。
そして児童労働とかその辺気にしてしまう人は早めにお帰り下さい。

両親を交通事故で亡くした小学生、関織子(オッコ)。
引っ越した先の祖母が切り盛りする温泉旅館、春の屋は何の変哲もない田舎にあった。
都会育ちの織子はそこで自分を祖母そっくりと呼ぶ少年幽霊・ウリボウに出会う。
祖母を見守るウリボウに頼まれなし崩し的に春の屋の若女将として旅館の手伝いをする事になるオッコ。
様々な来客と関わりながらオッコはどう成長していくのか。

オープニングの事故が結構重たい切れ味な映像で一瞬「これシャマラン的もしくは千と千尋の神隠しみたいな?感じ?」になるのかな?と思いきや割と普通に話が進行していって安心して良いのやら。
似たような傷をもった親子が客として来たり、占い師の女性と仲良くなったり、事故のトラウマ発動したり、と基本的なエピソードが割と重たいです。
別にこれこのビジュアルで小学生でやらなくても良いんじゃない?と思うものばかり。

そもそもあっさり語られてますがウリボウに至っては祖母と別れた後直ぐにサクッと死んでる訳ですし。それで一本映画作れるんじゃない?的な重たい話がさっくりと入ってます。
そしてその上にウリボウやみよちゃん、鈴鬼という「この世のものではない組」も入り、おまけに学校での友達やライバルの「ピンクのフリフリ」略してピンフリとの友情話という色々入ってお得なのか、まとまりがないというべきか。
基本はオッコの成長?に焦点が合ってるのでそれほどとっ散らかった印象はありませんが。最終的には「詰め込んだ」感がやはり強く感じてしまいます。
色々「この世のものではない組」が思わせぶりな台詞を言うので最後まで想定外のツイストや、トリック的なものを考えてしまいましたがそんな事はありませんので大丈夫です。

そのかわり最後のお客様の事実がマジで重たいですが。「春の湯は神からの贈り物、全ての生き物を受け入れる」という信条を引き継いでも小学生があの決断をできるのか。進行が尺の都合でしょうが超特急すぎて衝撃です。

色々エピソードまとめてぶち込んだので多少ごった煮感ありますが一つの作品としては普通に観れますので。親子で見ると良いのかもしれません。普通にお勧めです。
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