マツシマ

ジョン・ウィック:チャプター2のマツシマのレビュー・感想・評価

3.2
引退した最強殺し屋ジョン・ウィックがイチャもんつけてきた組織とバチバチやる映画第二弾

銃と格闘技を組み合わせた”必殺”感の強い殺陣アクションシーンと、殺し屋さんの組織の仕組み、各地に点在する「その道のプロ御用達」のお店達、豊富なライバル殺し屋さん達などなど、グッとくる見所は満載!
キャラとギミックのオンパレード!

殴られても刺されても2、3発撃たれても攻撃し続けるジョン君の不死身タフネスは前作より更にパワーアップ!
さすがに後半はダメージでずーーーっとフラフラしてるけど、それでもこの男の「殺せない」感はとても良いです

ただ、やはり続編の罠というのか何というのか
1に比べて主人公ジョンの復讐の動機が弱いというか、厳密に言うと同調しにくい
「最愛の妻が遺した犬」という触れてはならぬ禁域に触れた前作の悪役は「死すべし」という感情がこちらにも起こり、やっちまえジョン・ウィック!!!というテンションにスムーズに入れました
しかして今作は「妻との思い出が詰まった家」が標的になったのですが、肝心の妻や妻との日々がほぼ描かれないので、こちらのリベンジヴォルテージはあまり上がらないのでした
犬はダメよ
犬やら猫やら子供やら、バックグラウンドがなくても「これに手を出しちゃダメだろ」というモチーフが傷付けられると、観客としてもすんなり怒れるんですが
家はそうでもないです
家は木材じゃん………

そんなただの木材を「傷付けられるのは酷すぎる」モチーフにするためには、そこに込められたストーリーを描く必要があります
ストーリーを通して、それが大切に感じられるから、失われる怒りや悲しみか発生するのです
そんなストーリーがほぼ描かれないままただ家(木材)が燃え、そしてジョン・ウィックが復讐へと進み出す……

いやいやいや、お気持ちは分かりますよ!
誰だって家が燃やされたらめちゃめちゃ嫌だしムカつく!
思い出の写真やブレスレットも焼けちゃったし!
そりゃ怒る!!!

んだけど、どーーーして他人事なんですね
なんかジョン、キレてんなあ………て感じなんです

アクションシーンはとてもカッコいいですが
打撃→引き倒す→射殺
のパターンが多過ぎて、泥臭くてそれはそれで良いものの、ずっと繰り返されると横スクロールアクションゲームのシーンを見てる感覚になります
カッコいいんだけど、ずっと同じことやってるな……という

主人公に同調出来なかったり、またこういうシーンか…が多かったりで、前作に比べるとうーーーーーむ………?という感じでした

しかし
雑踏の中サイレンサー付きの銃でプシュプシュ撃ち合う(んなアホな)
聾の美貌の女殺し屋
コンチネンタルホテル、というこのシリーズの第二の主役ともいえる組織のカッコ良さ
など、前述の通り見所も満載なので観て損とかはないです

続編では本当にジョン無双が見られるといいですね!!!
見だいっっっっっ!!!!!!