Tom2022

ゼロの焦点のTom2022のレビュー・感想・評価

ゼロの焦点(2009年製作の映画)
3.5
パッケージ写真から煌びやかな世界を期待したのですが、全く違っていました😅。松本清張の推理小説を映画化した作品だそうです。

出張中に行方不明となった夫の消息を追って、妻の禎子(広末涼子)は、金沢を訪れます。そこで、夫の会社の得意先の社長夫人である佐知子(中谷美紀)と知り合います。また、夫の会社では、受付の久子(木村多江)に何か不審感を持ちます。夫の事を調べて行くうちに、周囲の人が殺される事件が起きます。

戦後の復興期である昭和30年代を舞台にした映画で、経験した事のない時代なのに、なぜか懐かしさを感じる映画でした😄。特に、金沢を走る市電、街を走る車、SLや古い客車などにそれを感じました。

ほとんどが、冬の金沢のシーンです。冬の日本海側なので、雲が厚く雪が降る全体的に暗い時期となっています。これが、夫が見つからない禎子の閉塞感を盛り上げているように感じます。

3人の女優の競演なのですが、特に中谷美紀さんの演技が、真に迫っている感じですごいなと思いました。ちなみに、この3人が、パッケージと同じ衣装で揃って登場する事はありませんでした。

最後に現代の映像が出て来るのですが、「新しい時代に生きている我々は、この映画を見て何を思うんだろうか?」と問われている感じです。こういうドラマのような時代があったからこそ、現代があるのだと考えるといろいろと感慨深いものがありますね🤔。

また、この映画を見ると、人生はドラマのようなものだなあと感じます。小説として人気があるのも良く分かります。

さて、「ゼロの焦点」と言うタイトルの意味は、何だったのでしょうか。昔の経験をゼロにすることなのかなあ🤔。きっと小説を読むと分かるのでしょうね。
Tom2022

Tom2022