のん

ミッション:インポッシブル/フォールアウトののんのレビュー・感想・評価

4.1
年齢とアクションの積み重ねでみせるトム・クルーズの狂気


大スターであるトム・クルーズが体を張ったスタンドで観客を楽しめませてくれる『ミッション・インポッシブル』シリーズも通算で第6弾。



一作ごとに監督の交代があり、各々の個性が堪能できたのがシリーズの醍醐味だったが、トムの他作品にも色々と携わっているクリストファー・マッカリー監督がシリーズ初の続投をしている。


『ローグネイション』からキャストスタッフも引き継がれていて、さながら本作のテーマでもあるチームワークの良さが存分に発揮されている。


チームを牽引するトム・クルーズは今回のためにヘリの操縦免許を取得したそうで、50代後半とは思えぬそのストイックさにはただただ感服するが、今回もスタントなし、サービス全開のアクションが堪能できる。


恐ろしいのは、回を重ねるごとにアクションの濃度が高まっている点で、もうトム・クルーズは死ぬまでこれを続けるんじゃないかと本気で思ってしまう。サービス精神を通り越してもはや狂気の世界だとも思う。


アクションの比重は高いが、脚本の技巧も冴えていて、過去作のオマージュを交えつつ先の読めない展開で2時間30分近くある上映時間をフルに楽しませてくれる。


ヘンリー・カヴィルの役は、彼がスーパーマンに引き摺られているのか、能天気なへっぽこ野郎にしか思えなかったのは残念。
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