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特捜部Q キジ殺しのtjZeroのレビュー・感想・評価

特捜部Q キジ殺し(2014年製作の映画)
3.9
ミステリ小説・映画のお伴には、カフェイン強めの飲料が似合います。

アガサ・クリスティー原作の”ミス・マープルもの”みたいなクラシックな推理小説には紅茶ですが、ハードボイルドとか本作のようなボリス・ノワールには断然コーヒー☕がマッチします。

この”特捜部Q”シリーズには、原作でも映画の方でも☕が大事な小道具として登場します。

特捜部のリーダーであるカールには、アサドというミステリアスな相棒が付いています。
このアサドが淹れるアラブ式の☕が、メチャクチャ濃くて、まずい。
初めて飲んだ時のカールが、思わず吐き出してしまったほど。

ただ段々と舌がマヒしてしまったのか、カールもアサド製の☕を渋々ながらも飲むようになります。
このシリーズが扱う猟奇的な犯罪を解くには、濃い☕のカフェインによってアタマを覚醒させておく必要があるのかもしれません。

それと同時に、☕には消臭の作用もあります。市販の消臭剤よりもはるかに強力らしいです。
某コンビニ(⑦)では、⑦カフェで出た☕カスを再利用してオリジナルの消臭剤を作り、店内の衛生に活用しているそうです。

カールやアサドたちの警察仕事も、臭いとの戦いでもあります。
死体の腐臭、酔っぱらいのヘド、証拠探しのためのドブさらい…臭い消しとしての☕は大事な相棒なのでしょう。
ヘヴィー🚬スモーカーでもあるカールにとっては、口臭予防にも役立っているはずです…。

…なので、このシリーズを楽しむには、思いっきり濃い☕を淹れて、苦みに顔をしかめながら鑑賞するのがおススメです。
普段は砂糖やクリーム入りで味わうかたも、ブラック☕で臨んでいただくと、よりカールやアサドとのシンクロ度合いが増して、没入できるのではないでしょうか。
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