NAO141

ダンケルクのNAO141のレビュー・感想・評価

ダンケルク(2017年製作の映画)
3.8
本作は『最大級の撤退戦』と言われたダンケルクの戦いをイギリス側の視点で描いた作品。
ダンケルクの戦いは、第二次世界大戦中、ドイツ軍のフランス侵攻の最中の撤退戦で、港町のダンケルクで包囲されたイギリス・フランス連合軍40万人をイギリス本国へ帰還させる大掛かりなものだった。

本作で面白いのは、
①陸の兵士たちの1週間
②船に乗ってダンケルクに向かう民間人たちの1日
③空中戦に望むパイロットの1時間
というそれぞれの『時間』をクロスさせて描いている点!!
さすが『時間』というものを扱うことに長けているクリストファー・ノーラン監督。同じ撤退戦でも、〈それぞれの立場〉によって体感する時間の長さが全く違うということか。うまく表現されていると感じた。

作品は迫力はあるものの、どちらかというと地味な感じがある。感情移入出来るシーンや登場人物はない…というよりも、登場人物を掘り下げて描いているわけではないため、我々はただひたすらに登場人物たちと共に〈撤退〉までの『時間』という部分のみを共有し、そこにハラハラするのである。
この作品はアカデミー賞で音響賞(録音賞)や音響編集賞を受賞している。
ぜったいに映画館で観た方が良い作品!
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