もりりた

ダンケルクのもりりたのレビュー・感想・評価

ダンケルク(2017年製作の映画)
4.0
1940年、英仏連合軍40万人はダンケルクの海岸に追い詰められ救出を待つ。軍の救助船や民間船が向かい、加えて空では独軍を阻止しようと英国空軍が応戦。しかし戦力は十分でなく容赦ない攻撃に晒され、救出作戦は困難を極めていた。

状況描写のリアリティーが半端ない!容赦ない爆撃に吹き飛ぶ地面と人間、Uボートに襲撃された船内に水が溢れ大混乱、襲撃され銃痕から水が流れ込む等の想像を上回る渦中の状況に惹きつけられた!地味に戦闘機の窓に水飛沫が広がるような徹底した描写も凄かったな!想定外に翻弄される展開に主軸がありドラマ性は薄め、でもそれぞれが決死の覚悟で挑んだ歴史的事実のインパクトは伝わってきた!

生き延びるための緊張感あるシーンも印象的!担架を抱え侵入を試みた冒頭はもちろん、橋桁に隠れ機会を伺ったり、仏兵と共に犠牲を要求され拒否する場面など、生きる為に手段を問わずもがき続ける姿に執念を感じた。民間船に乗ったジョージはふとしたトラブルで命を無くす結果だったけど、自分も国の力になりたいという強い気持ちと覚悟が伝わってきて、人間の底力を感じる1シーンだった!

軋み的な効果音も臨場感を高めていたし、途方もない救出の過程の一方で、刻一刻と燃料切れが迫る戦闘機という異なる時間軸の表現も面白かった!監督らしさのスパイスも入ってる!
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