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ダンケルクのtetsuのレビュー・感想・評価

ダンケルク(2017年製作の映画)
4.7
この度は、二日間でIMAX(「ダンケルク」)と4DX(「ベイビー・ドライバー」)の両方を体験したので、
"IMAXvs4DX"
と銘打って、それぞれの長所と短所を徹底比較!!
(そちらは終盤にまとめてみました!)

というわけで、まずは感想から。

映画研究部のメンバーで、日本で唯一の次世代レーザー式IMAX上映・エキスポシティ大阪で鑑賞!!
(IMAX初体験!!)

注:ノーラン監督作品は、監督が意図して事前情報を極端に少なくしています。
鑑賞前の方は"あらすじ"を読む際、くれぐれもお気をつけください。

第二次世界大戦下のフランス、
"ダンケルク"という港町で、ドイツ軍に包囲されたイギリス陸軍兵、
イギリスからダンケルクへ兵士の救助に向かう人々、
ドイツ空軍と空中戦を繰り広げるイギリス空軍のパイロット、
各々の視点から描かれる、それぞれの戦争。
これは、彼らの1週間、1日、1時間の記録である。

鑑賞後の率直な感想は、
クリストファー・ノーラン監督は、やっぱりスゴい!!ですね。
(とてつもなく、軽薄な意見ですいません。笑)

今まで、サスペンスやSF作品を製作した彼が、戦争映画を作るとなったとき、純粋にどうなるのだろう...、という思いを胸に抱き、鑑賞に臨んだわけですが、蓋を開けてみると監督独自の良さも残しつつ、しっかりと戦争映画として完成された名作でした!

物語は至ってシンプル。
(構造は初見の方には複雑かもしれませんが...。)
故に、今までのノーラン監督作品のような衝撃のラストを期待しすぎると、肩すかしを食らうかもしれませんが、その点は、戦争映画として高く評価すべきだとも言えます。
(鑑賞前、今作のレビューで"ダイナモ作戦"について予習することを勧めている方がいらっしゃり、Youtubeの宣伝用解説動画を見ていたので、その程度の事前情報は必要かもしれません。)

また、若者俳優を起用して、戦争を経験していない世代にも興味を持たせている点は、「永遠の0」にも通じる様な気もします。
それに比べると、この作品の良いところは説教臭くないところ。
「永遠の0」は戦争に対して、現代的な美談を用いて描いていたため、実際に経験をしていた世代から批判を受けていたということも聞きましたが、この作品なら、それは大丈夫なのではないでしょうか?
フィクションでありながらも現実に近づけようと、淡々と戦争の中で生きる人々を描いた本作。
そこにあるのは"映画という作品"ではなく
"戦場そのもの"なのだという説得力があり、
その根幹には、
監督の実写への並々ならぬこだわりがあるのだと思うと、やはり、ノーラン監督はスゴいな~!!と。
(再び新興宗教"ノーラン教"の様な軽薄な意見失礼いたしました。笑)

ちなみに、"キリアン"オタでサンケルク(=三回、鑑賞)した友達は、今回、鑑賞した際、キリアンさんが指輪を着けていることに気がついたらしく、そのバックボーンを想像して感激してました。
(気付くのすごすぎだろ。笑笑)

そういう意味で、出演者のファンの方はもちろん、一種の体験としても中毒性のある映画と言えるのかもしれません。
(その一方で、あまりの臨場感に何度もあの戦場を体験したくない、という気持ちを抱く人もいるとは思いますが...。)

映画鑑賞という以上に"映画体験"という言葉の方がふさわしいといえる今作は、宇宙体感映画「ゼロ・グラビティ」同様、映画館で体験しなければ、面白さが半減してしまうであろうことも確か。
是非、まだ観ていてない方は劇場へ。
観た方は、IMAXで、(できれば、エキスポシティで、笑笑)鑑賞してほしい傑作でした!


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IMAXvs4DX~IMAX編~

というわけで、

今作のIMAXの長所・短所を箇条書きでまとめさせていただきます!!


以下、IMAXを事前情報なしで楽しみたい方、本編を観ていない方、ネタバレ注意です!

・基本情報

値段 / 2400円
(映画研究部の活動として行ったので、部費からの負担で、なんと1000円で鑑賞させていただきました!!\(^.^)/)

特徴 /
劇場の天井から床ギリギリまでにわたる巨大スクリーン、
独立した5つのスピーカーによって体で感じられる素晴らしい音響、
まるで近年の大型テレビかのような高画質映像などが楽しめる。
(エキスポシティでは、日本最大級の巨大スクリーン、4Kツインレーザープロジェクター、12ch次世代サウンドシステムが設置されています!)

・長所

画面が大きいため、新しい鑑賞体験ができる!

音響が最高!
(例えば、船に乗っているシーンでは、本当にそこにいるかのように、エンジンの振動が胸辺りに伝わってくる。)

・短所

全てが同じ画面比で作られているわけではないため、途中で画面比が変わったときに少し気になってしまう。

前のめりになりすぎると、後ろの人が見辛くなるため、気を付ける必要がある。
(ちなみに、今回は友達が注意されちゃいました。笑)

割と爆音のため、耳が弱い人は気を付けた方が良いかも。

・雑談
4DX同様、上映前にデモ映像が流れるのですが、これがやはりスゴい!!
観客のワクワク感を最大限まで高めてくれるIMAX解説映像は、次世代映画鑑賞の幕開けにふさわしいな~、と。
また、IMAX体験に没入させるためか、犯行ができないためかw、映画泥棒が登場しないのも個人的には驚きました。笑

・まとめ
アトラクションという側面に力が入りすぎていて、映画本編を阻害してしまう傾向のあった4DXに比べると、あくまで映画本編を楽しむために作られているIMAXの方が好感がもてる!
また、鑑賞料金に関しても、IMAXならレディースデイ・ファーストデイ・109シネマズの日に鑑賞すると、1700円でおさまるため、経済的かも!

・勝敗
IMAXの完全勝利!!

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参考

IMAXとは? | 109CINEMAS IMAX - ...
http://109cinemas.net/imax/about.html

映画『ダンケルク』クリストファー・ノーラン監督にインタビュー ... - ギズモード・ジャパン
https://www.google.co.jp/amp/s/www.gizmodo.jp/amp/2017/07/dunkirk-christopher-nolan-interview.html
(↑監督曰く、CGを使っていないというわけではないですが、全てのシーンで実写が使われているのだとか...。)

『ダンケルク』を日本唯一のIMAX次世代レーザーで観てわかった、109シネマズ ...
https://theriver.jp/dunkirk-imax

10/25 追記

ここがすごいよダンケルク - 関大映研のブログ
http://kandaieiga.hatenablog.jp/entry/2017/10/24/210000
(↑例のサンケルク姉さんが、ヨンケルク姉さんに昇格して、ブログを書きました!笑
是非、読んでいただけると、嬉しいです!)
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