真っ黒こげ太郎

ウルフ・オブ・ウォー ネイビー・シールズ傭兵部隊vsPLA特殊部隊の真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

4.2
プロパガンダなんぞではありませぬ(意味よく知らないのに言ってる)。
ウー・ジンさんの自国の愛国心が火薬と共に爆発しただけなんです。(コラ)




中国人民解放軍所属のスナイパー、レン・フォン軍曹。
彼は人質を救うためとは言え、命令を無視して狙撃を行い、処罰を受けてしまう。
除隊を免れない状態だったが、人民解放軍のエリート特殊部隊“戦狼”の女性隊長ロン・シャオユンがレンの腕を見込んで戦狼に引き入れる。
こうして晴れて戦狼の一員となったレン。
かつて所属していた軍隊を交えての演習で早速成果を出すレンとその仲間達。

だが、そこに謎の傭兵部隊が襲撃!!!
かつてレンが射殺した男は犯罪組織のボス、ミン・トンの弟で、ミン・トンはレンに復讐するため、元シールズのアメリカ人傭兵部隊を雇っていたのだ!!!

戦いの中で、戦狼の仲間が殺されてしまう。
戦狼部隊は、敵が国境を超える前に探し出し迎え撃つために進軍を開始した!!!!!!




中国人民解放軍の特殊部隊”戦狼”の活躍を描いた、中国産のコンバット・アクション映画。
「SPL 狼よ静かに死ね」や「ドラゴン×マッハ!」等で知られる、中国出身の功夫アクション俳優のウー・ジンさんが、監督、脚本、主演、を務めたドンパチアクション映画。
何でも、ウー・ジンさんは今作の為に仕事を選んだり、家を抵当に入れたりしながら10億円以上の制作費を集めたそうな。

今作、本国ではかな~りの大ヒットを記録したそうで。
ただ、その内容が「中国は強いぞ~!」「お国の為にがんばるぞい!」というゴキゲンでファ○ック☆イェー!な内容だった為に一部で非難されちゃったそうな。
現に、日本のサイトでも過剰に反応してる人が多し。


しかしまぁ、俺はコマンドアクション物としては十分に楽しめましたね。
アレな個所は多いけど、何だかんだで楽しく見れました。



まぁ確かに今作、イチ映画としてはかなり突っ込み所やガバガバな面が多い。
そもそも主人公以外の部隊員が弱くて数人相手にあっさりやられたりするし、基本主人公のワンマン状態になってる。
(特殊部隊モノなのに!お前はランボーか!wまぁ次回作で本当にランボーになるのだけど。w)
ってかそもそも主人公側の数滅茶苦茶多いのに、数少ないアメリカ傭兵に苦戦しすぎやねん。
やたらと感動的なシーンを強調してるのも気になるし、最後のオチもよう分からん。w
超ハイテクな機材をそろえてるのに乗り物ナシの歩兵オンリーで追っかけるのもどうかと思うし、主な舞台も山の中、途中で出てくる狼や衛星、スカイダイビングの場面もCG丸出しで、近代兵器も「出てきただけ」な扱いだったりと所々ショボいのは否めない。
(まぁ、これは予算の関係だとは思うが。)

それなりに纏まった予算で作られているとは思うが、全体的には結構雑な映画なんじゃないかと思う。



しかし、そんなガバガバな個所に目を瞑れば、全編に渡ってテンポの良いアクションが展開されるので、飽きずに楽しめる。
冒頭からぶっ飛んだスナイプシーンに、敵の襲撃で火柱が舞ったりとアクションのつるべ打ち状態。
その後も軍事演習からの敵の襲撃、そのまま敵の追撃に大バトルと目まぐるしくアクションが展開。
アクション演出に関しても銃撃戦に軍事展開、爆破にチェイスに格闘戦と何でもアリで盛り沢山。

銃撃戦は結構無茶な個所はあるが、カッコいいので問題ナシ。(いいのかそれで)
派手に火薬を爆破させる爆破アクションやジープとヘリのチェイスも見ごたえ抜群。
クライマックスではウー・ジンさんとラスボスのスコット・アドキンスさんとのタイマンまで拝めます。
2人とも切れのある蹴りをブッかまし、ナイフ捌きもキレッキレで格闘アクションとしても十分に楽しめる。


お話は上記の通り、噛ませ犬が多かったり感動演出がしつこかったりはするが、娘の写真を見た兵士が犠牲になったり、かつて仲間を見殺しにした父親に変わり仲間を救ったりと、ベタだけど悪くない箇所もありました。



まぁ、正直ヘンテコでガバガバな映画だとは思いますが、俺はドンパチしてて面白けりゃ何だってええタチだし、アメリカ万歳だの中国万歳だのはそんな気にしないタチなので、普通に楽しめました。
アクション俳優が主演のコマンド物としては十分楽しめる部類だと思いますね。

ってか、そんな○○万歳な姿勢なんぞ気にする奴は膵臓を食べるシーンも無いのに食べたいと言ってる映画でも見て安いでも流しとれ。
そもそもアメリカ嫌いとか言うなら、昼飯やランチにハンバーガーやハンバーグを喰ってるお前の姿はどうなんだ?
中国の全てが嫌なら、晩飯に中華料理のお店でエビチリや酢豚を喰ってるお前らの姿勢はどうなんだ?
つまりはそういう事さ。(どういう事なんだよ!w)

そんなこんなで、万人には勧めずらいですが、ドンパチコマンドアクション映画好きな自分としては好きなタイプの作品でした。



因みに、今作のヒットを受けて作られた続編では、予算もアクション量もスケールもパワーアップし、トンデモねー超ド級のアクション超大作へと進化してたりします。w

そちらのレビューも近いうちに改定して上げたいと思います。
(いいね!やコメをくれた人はすみません。)