踊る猫

シング・ストリート 未来へのうたの踊る猫のレビュー・感想・評価

3.5
「アメリカン・ドリーム」ならぬ「アイリッシュ・ドリーム」はこれは果たせたのか? 私はこの映画を観て『トレインスポッティング』を連想した。ネタを割らないのがこの「レビュー」の方針なので深くは語らないが、彼らにハッピーエンドが待ち受けているとはどうも思えないのだ(『トレインスポッティング』でもそれは同じ)。他にも 80 年代の UK の社会問題を描くのならそれこそケン・ローチやダニー・ボイルがやったような練り込みが必要だろうというのもあるし、兄弟の不仲が何処に由来するのかも、学校の管理教育やイジメももっと丁寧に描けば良かったのではないか。つまり、人間ドラマとしては薄っぺら過ぎるのだ。音楽面を重視すればハマる人はハマるのかもしれないが、私はあいにくブリットポップ全盛期に UK の音楽を聴き始めたクチなのでそのあたりもあってかこういう点数に。俳優陣は良い味を出している(特にラフィーナの佇まい!)
踊る猫

踊る猫