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アウトブレイクのsymaxのレビュー・感想・評価

アウトブレイク(1995年製作の映画)
3.5
見えざる恐怖のウィルスとの戦いを描いた今作は、全世界で新型コロナウィルスと戦っている今、リアルに説得力を持つ作品じゃないでしょうか?

前半は、エボラ出血熱をもっと強力にした致死率100%&接種感染から空気感染へと急激に進化するモターバ出血熱という架空のウィルスが、パンデミックして行く状況が丁寧に描かれていて、それこそ、あっという間に医療崩壊、都市封鎖されていく展開は、現在の状況を見ているようです。

後半は、宿主となる猿探しと封じ込めという大義名分で一つの町を爆撃しようとする軍上層部との駆け引きというアクション&サスペンスが別れた妻とのロマンスを交えて描かれ、エンタメ数値が一気に高くなります。

後半は、結構、荒唐無稽な展開なんですけど、前半のパンデミック描写がリアルなだけに、説得力があります。

「Uボート」のヴォルフガング・ペーターゼンが監督ですから、アクションとサスペンスのバランスが絶妙で安定した作りですし、俳優陣がダスティン・ホフマンを筆頭に、軒並みオスカー受賞者ばかりの名優ですし、本当に安心して楽しめる一本です。

今作と共に、今注目されているのが、「コンテイジョン」ですが、こちらは、終始リアルな展開で、下手なホラーより怖くなりますから、観客を楽しませるエンタメとして考えると、今作の方が上かと感じます。

ただ、どちらも感染の恐怖を見る者に強烈にアピールするのは確かで、何故、国や都が外出自粛や三密と盛んに訴えているのかを分かりやすく説明しているんじゃないでしょうか?
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