まちゃん

インディ・ジョーンズと運命のダイヤルのまちゃんのレビュー・感想・評価

3.9
第一作品「レイダース 失われたアーク」の封切りが1981年。42年の時を経て80歳を越えたハリソン・フォードが演じるインディ・ジョーンズ。期待半分、不安半分で鑑賞に臨んだ。冒頭の若き日の冒険から一転、ベッドで目を覚ますと80歳のインディ。記憶にあるヒーローとは全く違う孤独な老人の現実。今作のインディはそれまでの軽やかな存在とは違う人生の重みを感じさせるキャラクターだ。老境のヒーローを動かすにあたり、マンゴールド監督は巻き込まれ型の展開を選んだ。若き日に一緒に冒険した親友の娘ヘレナの登場。自立的で一筋縄でいかないキャラクターだ。強いヒロインが主人公を引っ張るというのは現代的だと思った。そして因縁のナチスの登場。インディの敵はやはりナチスが相応しい。マッツ・ミケルセン演じるユルゲン・フォラーは存在感があり素晴らしかった。アルキメデスの遺物を巡る両者の攻防。スリリングなアクションの連続はまさにファンが求めていたものだ。だがある選択を見た時にやはり昔のインディでは無いのかと悲しくなった。しかし、ラストシーン。これはお別れではない。インディが甦るまでの希望の物語だったのだ。
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