彦次郎

スクリーム・ガールズ 最後の絶叫の彦次郎のレビュー・感想・評価

2.5
女性の惨殺死体の写真を巡って田舎スーパーで働くコリーンとその友人や彼氏、写真に活路を見出したファッション写真家ピーターとモデルたちが
不気味なマスクを被った二人組の殺人鬼に狙われるホラー。
”『エルム街の悪夢』『スクリーム』シリーズなどを手掛けた巨匠ウェス・クレイヴンが製作総指揮”(映画ナタリーより引用)した作品とのこと。ホラーではカリスマ的存在を持つキャラクターが殺戮しまくるか犯人が不明状態で惨死が繰り返されるミステリー型のような形式がそれぞれ氏の代表作に現れていると思いますが本作は中途半端というか殺人鬼の正体が猫缶で早々に割れて且つ殺人鬼たちのカリスマ性も薄いというなんとも中途半端な感じでした。他の方のレビューの「緊張感に欠ける」というのが簡潔にして明瞭な感想かと思われます。
ただ殺した人たちの映像を残そうとするポリシーはかなり拘りがある(ジャケットからも察せられる)のはキャラクターとして印象に残りました。現在(2023年8月)北海道のホテルで死後切断された男性の首を撮影した動画が容疑者宅から発見されていることからも案外的外れでもないのかもしれません。もっともラストの写真はそれより悪趣味ではありますが…(逆に考えるとホラーとして良いエンディングといえる)。
メインのコリーンはピーターにスカウトされていますが実際にかなりの美人で説得力はありました。ホラーご定番のカップル性交場面もありますが彼女は該当せずというのも正道といえましょう。それでも彼女が殺されそうかと思ったら別人だったとか飽きないような工夫はされていましたし少なくともZ級ではありません。
個人的には製作総指揮という仕事がピンときませんが本作をみるに大御所監督の名義貸しパターンと邪推してしまいました。
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