Film日記係

デッドプール2のFilm日記係のレビュー・感想・評価

デッドプール2(2018年製作の映画)
4.3
面白さに関してはシリーズ1作目に負けず劣らず、むしろそれ以上の出来で、声を漏らして笑うことも何度もあった。映画開始5秒で笑えた映画は恐らくこれが初めてだろう。

序盤30分の間に喜怒哀楽の全てが込められていて、作品全体を通して1番心が揺さぶられ、デップの心の痛みを共感できた瞬間であった。

物語中盤からは話の本題に入るのだが、ここでは良いタイミングでギャグを放り込んでいくデットプールの映画としての良さが十分発揮されていた。特に1作目同様に、X-MENやアベンジャーズ、DCユニバース、スターウォーズ関連のネタをさりげなく放り込んでいて、映画ファンとしては面白さが2倍になると思う。

また、エンドロールに畳みかけられた過去の映画に対する皮肉の数々がなかなか予想外なものであり、最後の最後まで抜け目なく作られていて、とても感心した。

シリーズ1作目のテーマが「恋人を守る」なら、今回は「家族を守る」というテーマ設定であった。「家族を大切にすることが良い人間になれる機会を与えられているのだ」というモットーが、デップが追い求める対象として適していたと思う。

シリーズ1作目とは異なり、主軸のストーリーが多少複雑であり、それもあってか、映画の尺としては結構長く感じた。後半をもう少しコンパクトにできたかな~という印象だった。またストーリーの帰着点は悪くなかったし、登場人物の動機も十分理解できたが、少し急さが見られた。

登場人物に関しては、シリーズ1作目の旧キャラクターよりも、新キャラクターの方が活躍する場面が多かった。ただデップを除いて大好きになれるキャラはいなかった。

登場人物が多くなる過ぎるのかな~(キックアス2みたいにw)と思っていたが、中盤で笑いを残しながら登場人物を整理する手法は良かった。

音楽に関しては、シリーズ1作目と同様、笑いを誘う曲選も完璧だったし、カッコイイ曲をかけるタイミングも良かった。特に1作目と同様に、スローモーションの画に付属させる音楽が思わず笑いを誘うものだった。カット割りも1作目のカッコイイ要素を残しながらも、前作にはない感じもあり、悪くはなかった。(登場人物が増えたからだと思うが…)
また1作目以上に画で笑いを誘う場面が多かった。

面白さ:1.0 脚本:0.8 人物・演技:0.7
音楽:1.0 映像:0.8
Film日記係

Film日記係