ラウぺ

ブレードランナー 2049のラウぺのレビュー・感想・評価

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)
4.5
まさか35年後に続編が作られようとは思いもよらなかった「ブレードランナー」の続編。

最近の映画によくあるように、本編とは別に前日譚にあたる短編が3本製作されており、やはりこれも観ておいた方が映画の内容を把握しやすいだろうと思います。
公式サイトにリンクが貼られていますので、そちらから観ることができます。

で、今回の「2049」
なんといってもあらゆる映画の中でもおそらくもっともハードルの高い続編であることは間違いなく、製作者にとってそのプレッシャーと気負いは相当のものだったと思います。
まず、この手の映画では珍しい2時間43分の長尺がそれを端的に物語っているのではないでしょうか。
脚本もそうですが、特に監督はこの長さに救われた、というか、最大限にそのメリットを生かすことができたのではないかと思います。
冗長だと思う人もいるようですが、重要な場面ではじっくり時間を使い、それでも弛緩しない映像となっているところは監督をはじめ関わった人達が良い仕事をした成果でしょう。

何度も書いているように、これはブレードランナーのスピンオフでもなければファンメイドでもない正統な続編であり、そこに描かれる世界は否応なく前作と一体なものとして評価されてしまう性質のものです。
世界観がシームレスに繋がっているのはもちろんですが、まさかの前作と関わりの深いあれやこれやがそのまま登場したりするところなど、微に入り細に入り前作のファンには堪らないサービスが行き届いているほか、本来ならば続きの必要などない(ある意味では望まれてすらいないかもしれない)前作の世界の続きをさらに描いてみせたところは期待に違わぬ作品だったと思います。
もちろん完璧な作品などあろうはずもなく、不満なところもないわけではありませんが、そこらへんは個人によってもさまざまな意見もあるでしょうし、ここでは具体的には触れないでおきます。
私個人的にはマイナス面よりもプラスに評価できるところが大きかったと思いました。
ラウぺ

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