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お嬢さんのkoyaのレビュー・感想・評価

お嬢さん(2016年製作の映画)
4.5
ヒエエエエエエ・・・・・・・・・・・
やっぱり、パク・チャヌク監督の映画は何であれ、ビックリしてしまう。
原作は、イギリスの小説、サラ・ウォーターズの『荊の城』です。
私、たまたま原作読んでいるのですが、かなりの衝撃作でした。
原作からしてもう18禁ですからね・・・この映画も18禁です。

原作は、19世紀のロンドン、ヴィクトリア朝時代の詐欺物語なのですが、これを韓国で映画化するって。
観てみてビックリ。原作では、お城に幽閉状態のお嬢様が、日本人が韓国を統治していた1939年にして、お嬢様他は全部、日本人って事になってる。

日本以外の外国人なら、楽しめるのでしょうが、日本人からすると、ちょっと見方違うかも。
でも、ヘンな日本語は出てこないので、かなり研究したと思われます。
もう、江戸川乱歩の猟奇ものみたいな、でも、やっぱり違うよなぁ、という不思議世界でした。

莫大な遺産相続権を持っている孤児である「お嬢様」
その遺産をめぐって、詐欺師たちが動き出す。
まず、女中としてスリの少女、スッキを屋敷に送り込み、お嬢様のお世話をさせる。
そこに詐欺師頭の「伯爵」が、貴族という事で家に入り込み、お嬢様と駆け落ち、その財産をいただいて、お嬢様は捨ててしまおう・・・という作戦。

しかし、話は二転三転するんです。
お嬢様は、叔父の世話になっていて、大きな屋敷の中で、秘密の儀式に参加させられている。

うーん、原作は上下巻で長編小説なので、カットしてある部分はありますが、基本的にストーリーを大きく変えてはいません。
でも、こう、変えるか・・・・という。
もう、映像がね、奥行きあって美しいというか、淫靡でさすが18禁。

私は、ヒエエエエエエって驚いて観てしまいましたし、まぁ、韓国映画の力技というか、パク・チャヌク監督相変わらずの力技に感心しましたが、これは日本人には微妙な映画であろうかと思いますが、私は好きです。
できれば、原作読むことをおすすめします。
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