ましゅー

お嬢さんのましゅーのレビュー・感想・評価

お嬢さん(2016年製作の映画)
3.8
本日劇場詣で解禁を決意していたためか、映画を観る意欲は否が応でも増すばかり。既に0時は回っていましたが、またしても @GYAO! にて本日6/7(日)無料公開期限の本作を深夜に観たのであります。
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この作品も私的劇場非鑑賞期間(2014~2018年)の映画ではありましたが、あの「オールド・ボーイ」のパク・チャヌク監督の『問題作』という名声(?)は轟いていたため、存在は知っていたものの諸々あってこれまで手をつけていませんでした。
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が、こちらも複数の方々がやはりここ最近こぞってご覧になられていたのを目の当たりにして、上記期限が迫っていた事も相まって、背中を押してもらった気分で特捜部Qからぶっ続けでの鑑賞です。
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むふーーー。

程よく『ミステリー』。結構『エロい』。

そしてかなりの『変態』とちょっとの『グロ』が入り混じった、大人の『真の愛』と『覚悟』を描いた、これも紛う事なき『問題作』でありました。
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日本人に扮した韓国俳優・女優達の日本語は確かに聞き取りづらいところが多々。

けれども口調であったりその語彙は、気品(決して清廉だったり高貴だったりではない)と妙な自信に溢れ、男女の恥態のさまが美女の口から語られようが、あのそれぞれの性器を表す三文字を口にしようが

あたかも純文学でも読んでいるような、そんな錯覚すら覚える奇妙な落ち着きと僅かな恥じらいの演技。
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と思えば、男性から女性に対してのアプローチのみならず 女性×2のソフト~ハードな触れあい~交わりや、変態性向の男性に対してはともかく いたいけな幼女にまでも向けられる嗜虐的なお仕置き的仕打ちの数々など

古き良き時代の皮を被ったアブノーマルな描写も散見されるという、相変わらず一方向だけのベクトルに留まらない、番場蛮のミラクルボールも真っ青な、多彩な変化球のミックス投法的描写の数々に翻弄されまくります。
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韓国料理店で一品頼んだら、副菜が山のように付いてくるあの気分を存分に味わったところで、やっぱり骨組みたるメインの一品は、まさに極上のミステリー。各人の本音や本当の目的が最後まで読めず、ラストのどんでんと衝撃に打ちのめされると共に何故か安堵感を感じるのは、それまでのフルコースのひとつがひとつが手抜きなく、しっかりコースとして成立しているからでしょう。
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いやぁ。わりとアップダウンの激しい韓国映画を好んで観てきたつもりですが、これも激しい。激しすぎる。
(決してドッカンドッカンしてるわけではありませんが😅)

大人だからこそ楽しめる、大人による大人のための大人映画。
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惜しむらくは、GYAOではR15バージョンのため、やたらとデカいボカシで一部興ざめした部分があったので、本来のR18バージョンで何の欠損もない真の大人映画状態のものをいつか観たいものであります😔
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(以下 映画.comより抜粋)
「オールド・ボーイ」のパク・チャヌク監督が、イギリスの人気ミステリー作家サラ・ウォーターズの小説「荊の城」を原案に、物語の舞台を日本統治下の韓国に置きかえて描いたサスペンスドラマ。

1930年代、日本統治下の韓国。スラム街で詐欺グループに育てられた少女スッキは、藤原伯爵と呼ばれる詐欺師から、ある計画を持ちかけられる。それは、莫大な財産の相続権を持つ令嬢・秀子を誘惑して結婚した後、精神病院に入れて財産を奪い取ろうというものだった。

計画に加担することにしたスッキは、人里離れた土地に建つ屋敷で、日本文化に傾倒した支配的な叔父の上月と暮らす秀子のもとで、珠子という名のメイドとして働きはじめる。

しかし、献身的なスッキに秀子が少しずつ心を開くようになり、スッキもまた、だます相手のはずの秀子に心惹かれていき……。
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