ペコリンゴ

ヒップスターのペコリンゴのレビュー・感想・評価

ヒップスター(2012年製作の映画)
3.3
記録。
心揺さぶられる名作「黒い司法」の監督の長編デビュー作。

孤高故に孤独なアーティストの物語。主人公ブルックの人間性を許容出来るか否かが本作を楽しめるかどうかの鍵。

多かれ少なかれ、流行りものに対して「なんでこんなもんが?」的に思った事は誰しもあると思う。創作を生業としている人間は得てしてその傾向が強いだろう。ブルックはその典型。時に、時と場そして相手を選ばず爆発する思い。それ故孤立していく自分への嫌悪感。あの感じ、分かりまくるので居た堪れない…。

正直大したカタルシスは得られなかったんだけど、劇中多くの割合で流れてる楽曲は全部良い曲だし、親友クラークの仏の優しさや、兄貴大好きな3人の妹たちの明るさのおかげで過度に辛気臭くならないようになってる所はよく出来てるなーと。

受容性の大切さが身に染みる一本でした。