和

ハクソー・リッジの和のレビュー・感想・評価

ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)
4.4
「信念とは最も恐ろしく、強いもの。」

最近、学校の授業で宗教について考えています。なぜ信仰するんだろうかと。映画がそれについて教えてくれるものは大きく、”処刑人”のような法の代理人から、今回は救いの神ですね。
メルギブソンが監督やってる作品はあまり見てないんですが、ここまで直球のものを作るとは驚きました。

とにかく、前半部分がすごい好きでした。
なぜ命を救うのか。彼の信念の根底にしっかりとしたエピソードがあるからこそ後半がより良いものになりますね。
というか、この作品は救うシーンよりも、志願する前から戦場に繰り出していくシーンまでが予想をはるかに超えていく面白さでした。
シンプルながらも新鮮に見れたのは戦争映画の一部であったからか、もしくはメルギブソン監督のストーリーの運び方がうまかったのかよくわかりませんでしたが、その後に続いていく悪夢から考えると、戦争の怖さを強く残すのに重要な役を買ってます。

沖縄での戦闘がどれだけ悲惨であったのか、教科書では学べないし、むしろ戦争を遠くも近くも感じるようになっている今、これは多くの人が見るべき映画だと思いました。
「敵に攻撃されたらどうするんだ?」という問が印象深いですね。

それに対して主人公の信念を曲げない姿勢は戦争映画で感じることを超えたメッセージ性がありました。

そしてやはりボーンとかバーンで人が意図も簡単に殺戮されていく描写は戦争の意味を改めて考えさせてくれるかと思います。
2017年前半のベストの映画かもしれません。

それでは。
和