真っ黒こげ太郎

地獄のヒーロー ザ・プレジデント・マンの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

4.0
(木曜洋画劇場のCMと共にどうぞ)

 待 っ て ま し た !

 (プ レ ジ デ ン ト マ ン !)
HE IS THE PRESIDENT's MAN


専用のステルス戦闘機に乗り――――

サムライ&ブシドー魂で!

 (サムラァイ!)  
   侍

大統領の極秘任務を遂行せよ!

 (ブシドー!)
  武士道

出撃!ブルース・リーと闘った男、チャック・ノリス!!!

これが、オヤジ・アクションの決定版!!!

(サムラァイ!)(サムラァイ!) (ブシドォォォォ!)
  侍   侍   武士道




大学教授として武士道を解き、自身も日本文化に精通している男、ジョシュア・マッコード。
彼の裏の顔は、大統領直属の極秘特別戦闘員「大統領の代理人(プレジデントマン)」だったのだ!!!

今日も今日とてテロリストに誘拐された大統領夫人を余裕しゃくしゃくで救出!!!
しかし、自身の潮時を感じたマッコードは、引退に向けて自信の後継者を探し始める。
後継者に選ばれたのは、命令無視でムショに入れられていた正義感の強い若き軍人、スレイター。
マッコードはスレイターをビシバシ鍛え上げる。
更に修行中に発生した任務の中で、マッコードに因縁のある敵が待ち受ける…。
果たして、スレイターは正当な後継者になれるのか!?




大統領直属の特殊工作員「プレジデントマン」の活躍と後継者の育成を描いた、コマンド・アクション映画。
マーシャルアーツスターの生ける伝説、チャック・ノリス主演のテレビ映画。

木曜洋画劇場で「プレジデントマン 地獄のステルスコマンド」の題でテレビ放送され、その時のインパクト抜群のCMが話題となった本作。
幸いな事にレンタル版が近所のレンタルショップで生き残っていたので、チャックさんの他の有名作を見た勢いで鑑賞。


CMばかり注目されあまり語られないその内容だが、大統領の極秘命令を請け負う特殊軍人が、引退を考え若い後継者を育てようとするという後継者育成モノでした。

新人が鬼のトレーニングでビシバシしごかれたり、若い新人が失敗して師匠にガッツリ説教されたり、何だかんだで2人とも仲直りして成長したり、因縁の相手に2人で挑んだりと、この手の師匠&後輩モノでよくある展開がズラリ。


プレジデントマンは心も優しい。

だが、自身の後継者に対しては手厳しい。


本作はテレビ用に作られた映画で、あからさまにCM用の暗転が入ったり、スケールも滅茶苦茶小さかったりと、全体的に低予算感は否めない。
過去の映画館で流れた大作映画レベルの作品を期待するとガッカリするだろう。


とは言え、テレビ用なりにちゃんと見所はあるので、ハッキリ言って最近のC~Z級の無予算アクション映画なんかよりは(爆)ずっと楽しめる。

物語としてはチャックさんと後輩の修行や成長物語がメインで、ベタな内容で安っぽいとは云えどコマンドアクション版「ベスト・キッド」的なノリで結構楽しい。
ステルス戦闘機からスカイダイビングで敵地へ潜入して人質救出する序盤の流れも豪快で良き。w

中盤やクライマックスで安くともちゃんとコマンドアクション映画ムーブを見せてくれるので、休日の夜に気楽に見る分には十分楽しめる仕上がり。
中盤にとラストでは大規模な爆破シーンも展開、中盤の爆破は他の映画の借り物映像なのがバレバレだけどね。w

チャックさんは勿論、後輩役の人もキレのある格闘アクションを見せてくれる。
お互いに回し蹴りやサブミッション等も面白いように決まりまくり、クライマックスではそれぞれ、後輩VS中ボス、チャックさんVS因縁の敵ボスのタイマンシーンも用意されてます。

やっぱりテレビ用と言えど、クライマックスがタイマンで〆られる、ドンパチ系コマンドアクション映画は良いもんだなぁと思えましたね。


こうして見ると結構褒めてますが、やっぱりテレビ用映画なので安っぽさは否めないし、話も手堅く纏まっているとは言え普通レベル。
クライマックスのコマンドアクション映画ムーブ等「地獄のヒーロー」感をしっかり出そうとしているけれど、やっぱり予算の違いか過去作と比べるとしょぼく見えてしまうからね。
中盤では後輩のドラマや特訓等が時間を掛けて描かれており、その辺りはチャックさんの影が薄くなっているので、全編チャックさんの大暴れを期待して見ると外すかも。
(オヤジ・アクションの決定版じゃねえじゃねえか!って?それはCMを作った木曜洋画劇場の人に言ってくれい。w)


とは言え、テレビ用のB級アクションとしては十分に楽しめる部類でした。
木曜の夜みたいな(爆)平日の夜に暇を潰す分には悪くないと思うので、なるべくハードルを下げた上でどうぞ。