サラリーマン岡崎

ビリオネア・ボーイズ・クラブのサラリーマン岡崎のレビュー・感想・評価

3.7
なんか、全体的にあと一歩感がある。

物語も実話なのでしょうがないが、
展開がいきなり過ぎて、伏線などもあまりない。
一番の転換点もかなりあっけなく迎えるため、
少し重みがない。

アートワークも、
ノリに乗ってる若手を起用したり、
エンドロールのネオンの感じとかをみてると、
現代的なデザインにしてスタイリッシュさを表現したかったんだと思うけど、
クラブのシーン以外は10年前の量産型ハリウッド映画のそれの様なイメージであまり響かなかった。
なので、エンドロールはよりむなしく見えてしまった…。

ただ、語りを主人公のジョーではなく、
ディーンにするつくりは面白い。
堕ちていく主人公を客観的に見れるし、
なんと言ってもラストのスクリーンに映る光景と語りの矛盾がとても虚しい。
それを、タロン・エガートが演じているのも良い、というか上手い。
彼もっと売れても良いと思うんだけど、
キングスマンでいそがしいのかな?

まぁ、一番惜しいのはケビン・スペイシーだけど…それはこの映画とは関係ないし、
制作側はかわいそう…。
この映画のふたりのようにならず、
更生して帰ってきてくれることを期待してます…。