Hiro

ワンダー 君は太陽のHiroのレビュー・感想・評価

ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)
4.0
“僕は10歳、普通の子じゃない。”

人間は自分と同じでないとどうして
受け入れないのだろう。相手の心に
入らなくてもいい、ただ”寄り添う”
だけでいいのに。見た目を変えなく
てもいい、”見る目”を変えればいい。

スター・ウォーズが大好きで”宇宙
飛行士”に憧れる主人公のオギーは
遺伝子の疾患で人とは”異なる”顔で
生まれてきた。学校へ行かず自宅で
学習を続けてきた息子を両親は外の
世界へ送り出そうとついに決意する。
いじめ、裏切りなど初めての困難に
何度もくじけそうになりながら家族の
愛を勇気に変えて立ち向かう。これは
昨今話題の”親ガチャ”に恵まれた少年
が正しさよりも”優しさ”を選び、ただ
それだけで自分も世界も”ハッピー”に
変えられる。と教えてくれる物語です。

初めて飛び出した学校という社会の
厳しさにつぶされそうになりながら
家族からの深い愛を糧に、強く明るく
前へ進む姿は応援せずにはいられない。

小さな少年の胸の中にある大きな勇気に心を
鷲掴みにされた。この作品を観ただけで救わ
れる人もいるだろう。そして自分もその一人。
これは”程度の差”はあっても誰にでも起こりうる
出来事で作品を観た人は確実に価値観が刺激され
これからの人生がもっと”生き易くなる”に違いない。

”違い”というものは目に見えやすいが、共感は
相手の“心の芯”に触れてみなければわからない。

p.s.
マーク・フォースター監督により続編が
公開されるらしい。グラフィックノベル
White Bird: A Wonder Storyを元に
するとのこと。まだ情報は少ないですが
ワンダーの”映画シリーズ化”の可能性も
あるので今後も目が離せない。ちなみに
彼は”実写版”機関車トーマスの監督でも
ある。いっそもうコラボさせましょうよ。
Hiro

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