円柱野郎

ヒトラーの贋札の円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

ヒトラーの贋札(2007年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

ホロコーストを描いた作品でも、ナチスの作戦に従事することで別待遇を得た囚人達の事はあまり観たことがなかったので興味深い。しかしそれでも結果が出なければ待っているのは死。結果を出せばナチの戦争継続を幇助していることになるというジレンマ。「今日の射殺より、明日のガス室。」という台詞が毎日何とかして生きながらえようとしている彼らの心理を如実に表しているんだろう。それに疑問があったとしてもね。
サボタージュでナチに抵抗する仲間の印刷技師ブルガーは、正義のために自身や仲間の命も危険にさらしているわけで、非常に腹立たしい部分もある。仲間達はそんな彼を攻めるが、終戦後に掌を返したかのように讃える仲間達を見て、人間の身勝手さにまた感じ入るところでもある。
円柱野郎

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