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あさつゆのshxtpieのレビュー・感想・評価

あさつゆ(2015年製作の映画)
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文キャンにしろ、早稲田周辺にしろ、三鷹の陸橋にしろ、見知っている場所(生活圏内)しか出てこなくて「えっ!?」となった。セーラー服、あさがお、ブランコ、浴衣、打ち上げ花火、線香花火、キス(!!)と、あんまりにも「今のニッポンの若者」的な貧しく矮小な想像力の産物っぽい道具立てにはぞっとしない……(個人的には、このあたりの想像力の欠落と小ささにこそ、今のニッポンの映画のつまらなさがあると思う。と、小川紗良さんの学生時代の作品に、意地の悪い言っても仕方ないのだけれど……)。ただ、ソフト売春や悪意をさらっと織り交ぜた毒っ気はなかなかよく、だからこそ、妙なリリシズムや卑小なドラマが余計なものに感じられてしまう。あとは、「わたしはわたしをきれいに撮りたい」という欲望が透けて見えるあたりも、素直ですごくいい。
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