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銀魂のkuuのレビュー・感想・評価

銀魂(2017年製作の映画)
3.7
『銀魂』
映倫区分 G.
製作年 2017年。上映時間 130分。

『週刊少年ジャンプ』連載の空知英秋原作による大ヒットコミックを、小栗旬主演で実写映画化。

テレビドラマ『勇者ヨシヒコ』シリーズ(メチャクチャ面白いんやけどシーズン2後半から見ていない)の福田雄一がメガホンをとり、宇宙人に支配された江戸で万事屋を営む侍・坂田銀時と仲間たちの活躍を描く。
なんと云う俳優陣たちや!!それに俳優さん方皆さんハッちゃけてる、サブい演技の人もいるが、健闘は称えたいかな。
万事屋メンバーの新八役を菅田将暉(ほんま何でもこなすなぁ)、神楽役を橋本環奈が演じるほか、新八の姉・妙役に長澤まさみ、攘夷浪士・桂小太郎役に岡田将生、真撰組・近藤勲役に中村勘九郎、銀時の宿敵・高杉晋助役に堂本剛と豪華キャストが集結っ。

江戸時代末期、宇宙から襲来した天人(あまんと)が日本を開国。天人の台頭と廃刀令により、侍は衰退の一途を辿っていた。
そんな中、未だに侍魂を堅持する風変わりな男・坂田銀時は、廃れた剣術道場の息子・新八や、戦闘種族である夜兎族(やとぞく)の少女・神楽と出会う。
彼らが営む万事屋の周囲では、次から次へと事件が巻き起こり。。。

『銀魂』は、初観でした。
同名の人気マンガを原作とするんやとかは知ってたが、いわゆる時代劇アクション・コメディ映画はどうもなぁと敬遠してたが、見始めて直ぐにベタなギャグに嵌まっちゃった。
スチームパンク(サイエンス・フィクションのサブジャンルの1つで、関連ジャンルとしてファンタジー、歴史改変もの、スペキュレイティブ・フィクションがある)コメディと分類するかな。
当時の服装や住居、江戸という呼び方、侍や浪人といった封建的な日本の要素と、宇宙人、空飛ぶ船、高性能な武器といったSF的な要素が組み合わされてるし、まぁこりゃ幕末パラレルワールドやと見たら笑えて仕方なかった。 
そのため、登場人物やストーリーは完全に誇張されてるし、ドタバタ喜劇を思わせるが、色彩豊かで楽しく、生き生きとした映画になっていました。
舞台は、反乱を起こした侍たちを倒した後、宇宙人に支配された江戸なんちゅう設定😄。
今作品、実写映画化を非常に面白いものにしているものは数多くあると思います。
まず、このシリーズものの多彩な世界観は、常に新しい創造的な驚きをもたらしてくれるし、見ていて飽きない。
是非とも原作の漫画も見てみたいと思った(オッサンがです)
主人公たちが森で貴重なカブトムシを探すとき、謎の虫を捕まえるためにハチミツをかけたり、木にマヨネーズを塗ったり、カブトムシに変装するキャラが登場。
この説明で信じられないと思われた方は、このようなシーンがたくさん出てくることを視聴で確かめあれ。
オレンジ色の髪と柔らかい肌を持つ、機敏でカラフルでエキセントリックな神楽(橋本環奈可愛すぎ)や、いつも的を外してしまう2丁のリボルバーを持つ、残忍で感情的で忠実な敵役来島また子(菜々緒も負けてなく可愛い)など、女子キャラも同様に興味をそそられた。
今作品には、個人的にはですが、退屈で予測可能な、あるいはステレオタイプなキャラが一人も登場しなかったって思うし、まさに例外的な作品となってんなぁと感心した。
テンポも、その世界観と同様に鮮やかで、最初から最後まで本当に面白い。
とは云え、欠点はないこともない。
例えば、江戸を支配する奇妙な宇宙人についてなど、背景となる情報が不足している(漫画なら詳しく説明があるやも知れないが、如何せん読んでないので)。
また、一見死んだように見えるキャラが突然曖昧な状況で生き返り、適切なタイミングでどこからともなく現れるのも、やや混乱させられ、イラっとしたかな。
また、ランダム性もあり、このシリーズものは、逆境や首尾一貫性、脚本をまったく真剣に考えていないことが、明白に思える。
まぁ原作はきっとギャグの中にキリリとするキャラたちの変化を楽しむ作品なんかもしれへんが。
また、典型的な日本的ギャグにも触れなければならへんかな。
これは、日本的ギャグに慣れている人、また好きな人には喜ばれるやろけど、
慣れていない人や喧しく思う人にはむしろ混乱させるかもしれへんすね。
今作品は、特に物語の序盤に大きな笑いがあったが、これらの要素に長く浸りすぎて、その過程で勢いを失ってしまう難がある。
でもまぁ、カラフルでクリエイティブでジュブナイル(少年期。 若者・未成年。 青少年などを意味する英単語。 ヤングアダルト12歳から19歳向け作品の呼称。)な精神を持つ人々に、軽快なエンターテインメントを提供してるし、あからさまに深刻な顔をして観客に教訓を与えようとする映画とは非常に対照的であると云えるかな。
この多様で、鮮やかで、ユニークなスチームパンクコメディのさまざまな種類の、匂いのよい花や葉を乾燥させ混ぜ合わせたようなお話は、非日常的な体験であり、良い気分で脳のスイッチを切る準備ができているときに、楽しむのが一番なんかなぁと。
その意味では個人的にはマッチしたかなぁ。
原作を知らないので、比較についてコメントすることはできないけど、確かに今作品楽しみ、またシリーズ続編を見たいと思います。
kuu

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