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ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK‐The Touring YearsのQvQのレビュー・感想・評価

3.9
The Beatlesの曲を知らない人はあまりいない。(あまりと書いたのは時代が流れて、今の中高生以下にどれほど浸透しているかわからないから。)
でも漠然とは、その社会的な影響力についてもどこかのタイミングで何となく聞いていたりする、音楽史に残る偉大なバンド。例を見ない数々の逸話や伝説。そんなバンドの本当の姿を知るための映画。もちろん改めて楽曲の良さも感じつつ。

音楽で何かを表現したいと思っていたごく普通の若者が、知らず知らずのうちに渦に巻き込まれていく。彼らの感覚は改めて見てもすごく普通なのに。それゆえの苦悩。
急な変化に耐えられる歳ではきっとなかったんだろうな。

彼らに普通のライブ、ただ共に音楽を楽しむ人たちが集う空気や空間の中で、もっと自由にたくさんプレイさせてあげたかった。
当時でも音楽として高い評価をしていた人もたくさんいただろうに。

ライブから離れしだいにスタジオでの活動に移行していくのだが、彼らの音楽がそういう聴衆の中でどんな進化を遂げたのかも見てみたかった。そんな気がした。

記憶が確かでないが、バンドはもうその頃既に危機に陥っていたのではなかったかと思うが、最後のapple屋上でのライブで時折見せる楽しげな表情がいい。ライブの楽しさが生み出すものってあるよね。

何度も「普通」「普通」って書いてますが、バンドや音楽、社会と向き合う姿勢など、彼らの持つ本来の感覚はとても共感できるものだったこともこの映画を見てわかりました。

で、本当にずっと耳の奥に残る素晴らしい楽曲の数々!

リアルタイムでこんなバンドがあったら絶対夢中になったんだろうなあ、と多少ミーハーだけど音楽が大好きな私は素直に思いました。
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