神戸典

ぼくと魔法の言葉たちの神戸典のネタバレレビュー・内容・結末

ぼくと魔法の言葉たち(2016年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

僕と魔法の言葉たち 3.5

この作品は2度目の鑑賞だが、前回と同じく作品を見終えると心優しさに積まれるような感覚を得た。

オーウェンを取り囲む人、アニメ、家族、それらの強さと繋がりを感じ、確かにオーウェンは大人へと成長している。
誰しもが大人になることを恐れることがある。しかし、自分自身の心は何も変わりはしないということを彼は自らの生き方で教えてくれている。
最後のインタビューでオーウェンは自立し、1人の大人として生きている。今もなお自分の将来を探し続ける姿はとても前向きだ。
その反面、両親の心境は少し違う。
老いという逃れられない時の流れを恐れ、自分たちがいなくなってしまった後のオーウェンの事を心配している。
しかしそんな両親の思いを跳ね返すかのように強く優しく生きるオーウェンは親が思っているほど子供ではなく、もう立派な大人の姿に見えた。

作中に流れる音楽がとても神秘的でオーウェンの心の中の感情が見事に伝わってくる美しいBGMとなっていた。
最後に多くのディズニーシーンが次々と映し出され、シンバが高台を登り咆哮を放つシーンはまさにオーウェンを作り上げてきた彼の中にあるさまざまなシーンが力となり、オーウェンをシンバに重ね合わせて強く生きる表現がされていて素晴らしかった。
神戸典

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