あられ

ラストレシピ 麒麟の舌の記憶のあられのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

人間の成長が見られる、とてもいいストーリーでした。サプライズやどんでん返しがありつつ、伏線が綺麗に回収され、最後は目頭が熱くなるw バカ舌の私、麒麟の舌(絶対味覚)がめちゃくちゃ羨ましいw

養護施設・すずらん園で孤児として育った、佐々木充と柳沢健。育ての親である園長が亡くなった。佐々木充はその葬儀に出席せず、最期の料理人としての仕事をしている。柳沢健は、そんな充を電話で怒鳴りつける。

佐々木充は、一度食べた味は忘れない麒麟の舌を持つ、絶対味覚の料理人。徹底した信念があり、料理に妥協を許さない。理想を追求し過ぎたのだ。そのため、柳沢健と一緒に働き、自身が経営していた創作料理店は失敗し、借金を背負う。

お金のため、人生の幕引きに食べたい料理を100万円で再現する、最期の料理人となるw ミニ厨房を持ち込むほどの徹底ぶりw

佐々木充は、次の仕事として、中国料理界の重鎮・楊清明からの依頼を受けることに。

満州時代、充と同じ麒麟の舌を持つ天才料理人・山形直太朗が、陸軍・三宅大佐から命令され、天皇のための料理として考案した、112品目からなるフルコース料理「大日本帝国食菜全席」特に最後のページに追加されたレシピが知りたい。そして、そのレシピを探して再現して欲しい。

疑わしいと思いつつ、前金300万、成功報酬5000万円に惹かれ、レシピ探しを始めることにw

一方柳沢健は、今では中華食堂、竜虎飯店の雇われ店長をしている。「胡散臭いよな。何か仕込まれているとしか思えない」300万を未払い給与として柳沢に渡す充😆

山形直太朗の人生を辿れば必ずレシピが見つかると言う楊清明の言う通りに、充はまず宮内庁大膳課へ。そこで山形直太朗と同期入庁の辰巳金太郎のことを聞き、割烹辰巳に向かう。

① 辰巳金太郎はすでに死亡。妻の辰巳静江の話を聞く。充は、直太朗に教わったと言う豚の角煮を食べることに。これは美味いって目で訴える表情😆二宮和也さんの演技力がすごいw

② 直太朗の助手として満州に行った、鎌田正太郎の話を聞く。充は、直太朗の記念すべき一号レシピの鮎の春巻を食べる。「塩が効きすぎている」と言う充。鎌田の作った鮎の春巻は、直太朗にも塩が効きすぎていると言われていた。

③ 次の訪問先の前に、再び柳沢の元を訪ねる充。「もう直太朗は死んでるんだよ」と柳沢に言う。柳沢は充に黄金炒飯を振る舞う。充はビーフカツをあげている。「おう、味変わったのか」このつぶやきで、黄金炒飯の美味しさを表現😆

そして、自分の部屋で一心に包丁を研ぐ充。真実を察知したかのよう。

④ 中国哈爾濱のスラバホテル。総支配人のダビッド・グーデンバーグに会う。 充は、直太朗が考案した、ホテルの看板メニューのロールキャベツお雑煮風を食べる。食した後は、軽くうなづきながら、かすかに目元が笑ってる😆

最後に楊清明の元に話を聞きに行く充w 彼は、山形直太朗の最期の手紙を持っていた。振り出しかよww

関東軍は自作自演テロが好きだよね😰スパイ疑惑の真実が、後から聞くと泣けてくる😭

帰国後、充は三度柳沢の竜虎飯店を訪問するが、あのガラガラだった店内が、黄金炒飯のおかげで満席になっているww 綾野剛さんの作ったチャーハン食べたいです😆

⑤ 充、やっとすずらん園にw 付け足された最後のページのレシピを見て、ちょっとうるうるする充🥺充は園長の遺影の前で、母の思い出のビーフカツサンドを食べる。「うまいなあ。うまい」目に涙を浮かべる充😭

思い出の写真と共に作成されたレシピが、すごく素敵です。宝物ですね😊

ラスト、充は柳沢と共に、新規に創作料理店を始めてました。借金も返せたのでしょう😊

豚の角煮、鮎の春巻、黄金炒飯の味付けの説明がないので、どんな味かわからない。できればもうちょっと料理の説明をして欲しかったところだけど、最後にレシピがチラリと映し出され、味の想像がちょっぴりできるように😆ネットにも考案レシピが多数上がっていました😆

エンドロールでは、直太朗の料理と、充が直太朗のレシピを元に、現代風にアレンジした料理を、対比して紹介しています。めちゃくちゃ美味しそう😊

レビューが充の成長話ではなく、食べることばかりになってしまった😆
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