期待ゼロだし、徹夜明けのなか鑑賞。
古き良きアドベンチャー・ムービーを手本に、モンストの世界観を入れ込んだ作品。
テーマとして、子供たちがスマホを片手に冒険にいつでも飛び出せるということ、その冒険は規模感を問わずかけがえのないものになること、大人たちの懐かしい記憶を呼び覚ますこと。に全てかすりつつ、全てに訴えきれていないもったいない出来。
スマホという完璧なデバイスを使うことによって、旅の安全が確保されつつあるというにはあまりに使えてない。ありえないラッキーが重なり過ぎている。
規模感は日本を舞台にしたのは正解だが、距離感が全く感じられない。架空の街が舞台だし、徒歩が多く、でかい移動にはフォーカスが当たらない。その大きな移動の過程こそに冒険の極意があるというのに。
大人には小っ恥ずかしい演出ばかりで記憶を呼び覚ますというより冷めてしまうだろう。
ただアニメーションとしてのクオリティは高いと感じたし、名作の良いところを多分に含んだ冒険の展開はモンストに頼らない魅力が少なからず出ている。
そこにアプリファンであれば文句なしで、テンションのあがるバトルがあるのだから、子供にはたまらない作品なんだろうと思う。どことなく「キング・オブ・エジプト」を彷彿とさせる出来。
ガブリエルがあそこまで小物扱いされるのは納得いかないけど、そういったところまで楽しめる要素を含んだ一作。
