海

モンスターストライク THE MOVIE はじまりの場所への海のネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

試写会にて鑑賞。
ゲームは2年ほどプレイしているファンですがアニメは全く未鑑賞です。なので若干贔屓目が入ります。

驚くほど映像も美しく、開幕からいきなりバトルシーンでカムイ、リボン、デスラビッツ、桜に龍馬とてんこもりでCG描写も素晴らしくがっつりと引き込まれた。後述しますがバトルシーンの迫力は満足。

webアニメを未鑑賞なのでキャラクターの関係図などはあらすじ程度の前知識しか無かったのだが、劇場版ということもあり主人公たちの過去が主軸なので初見の人にも優しい。

正直、もういい年なのでこっぱずかしくなるようなシーンも多々あるのだけどデジモンアドベンチャーをリタルタイムで見て来た世代には受け入れやすいんじゃないかな。第一印象は「デジモンっぽいなー」だった。山寺宏一演じるベノムはもうピエモンにしか見えない笑。
デジモンの劇場版を見た時も「あれ?バトルシーンがドンドン投入されるんじゃないの…?」と同じような感想を抱いたのだけど、今作もバトルシーンはオマケ程度で考えていた方が良い。

主人公の父の影を追う中で小学生ながらに「自分は1人でもしっかりできる。ちゃんと出来るんだ」と頑張り過ぎてしまうその姿勢は愚直故に周囲が見えなくなる危うさも描かれている。安直かもしれないがストーリーに引き込まれていてついハラハラしていると…「父親が居ないのがそんなに偉いのか!」という大事な親友からの幼さゆえのストレート過ぎる言葉からの衝突、和解、涙しながら3人の親友に諭されて今そこにある絆に気付いて一回り大きくなるというシーンがベタだけど印象に残った。年取るとダメですね涙もろくて…

正直もっと小中学生向けだと思っていたのだけど、小中学生にこれは逆に退屈で眠くなってしまうと思う。かといって年齢を重ね過ぎていると陳腐過ぎて見てられないという、だいぶターゲット層が絞られた作品のように思えた。

スタンドバイミー、イントゥザワイルド、イージューライダーのようなロードムービーだと思って挑めば多少の中弛みは許容範囲かも?
バトルも開幕直後の10分程度から終盤までほとんど無くて小学四年生の4人組の旅の描写が続く。その中で自分たちの限界、壁にぶつかり、優しい大人達に触れて助けられたり。絆を1つ1つその身に感じさせられていく。
すんなり見られるのは10代後半から30代ぐらいまでといったところか…?(もちろんモンスターストライクのファンであれば年齢は関係なく楽しめそう)

水樹奈々、山寺宏一、坂本真綾などcvが豪華なのは宣伝で知っていたけれどその他モンスター達のcvもすごく豪華で、見終わった後の今はwebアニメを一から見ようという気にさせられています。

ファン以外には勧めづらい部分も多々あるけれど、興味がある人には良いきっかけにもなるだろうし、ファンなら「思ってたよりは面白いじゃん」といったぐらいにはなると思うので少しでも興味がある人には是非劇場に足を運んでみてほしい作品。
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