海

82年生まれ、キム・ジヨンの海のネタバレレビュー・内容・結末

82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

そもそも韓国で家父長制っていうか「戸主制」の撤廃が可決されたのが2005年、施行が2008年と極めて最近なんですよね。

「僕が君をここまで追い詰めてしまったんじゃないかと…」なんて言ったところで自分のこととは捉えていないと言う見方も出来るし、「君のためなんて言わないで」「私に能力がないせいだと思っていました」に繋がってしまうんでしょう。

これもなー
スクリーンの中だから俯瞰的に観られるけどいざ自分があの立場になったらどうなんのかなぁって迂闊な感想抱けないなぁ。
どんなに感動したとか自分に重ねたとか言う人が居たところで「他人事」だもんな。

ただ、「長男に生まれたってだけで良い思いをしてきた」っつったって好きで長男に生まれたわけじゃないし。
アヨンだって母親に負担を強いたくて産まれてきたわけじゃないだろうし。
槍玉にあげてしまったけどデヒョンだってあの家族や職場、国の中で「なんかおかしい気がする」って世論に負けずに育児休職に踏み切ってるわけだし。

強いて言うなら古い価値観をアップデート出来ないまま向き合うことから逃げてしまった義母や父が…っつったって「当たり前」がああだったら…

あと20年、30年したら「昔はこんな時代もあったんだよ」と、過去のお話になるのでしょうか。
海