ドント

新感染 ファイナル・エクスプレスのドントのレビュー・感想・評価

4.2
出た! 来た! 勝った! 何がなんでも娯楽映画に仕上げる韓国映画がついに「ゾンビ」に手を伸ばした。証券会社の男が娘と共に、別れた妻と会うため様々な人の乗る朝の列車に。しかしそれには街にはびこり始めた“奴ら”が乗り込んでいた!
「娘にかまってやれない父」「気丈なその娘」「妊娠中の女」「口は悪いが気の優しいその夫」「ワガママな社長」「老姉妹」「高校生カップル」などベタすぎと言ってかまわない人物たちがほぼド王道な物語をひた走るのにどうしてこんなに既視感なく夢中になって観れるのか。それは今熟しまくっている韓国映画界の技術と勢いが乗っているから。主人公たる父子以外の最初の台詞・会話・表情一発でどういう人なのかわかってしまうスムーズさ、ビックリも暴力もほぼなしにゾンビ禍をやりつつ人間側の感情やドラマも詰め込んでしまう力量、すごいなぁ。
なんとグロは皆無で(韓国映画なのに←偏見)、ゾンビ映画と呼ぶよりはむしろパニック映画に近いので老若男女にオススメできる。韓国映画のよさが吉と出た、喜怒哀楽と熱さでパンパンな素晴らしき映画。さぁみんな劇場にGo! 列車で!!
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