伏見の剛力

レッド・スパローの伏見の剛力のレビュー・感想・評価

レッド・スパロー(2017年製作の映画)
3.4
エックスメンのミスティークのような敵をしなやかにぶちのめす映画も最高ですが逆にアクションより心理戦、尋問によりぶちのめされるジェニファーローレンスはいかがでしょうか。

今回初めてアクションやミュージカルではない静かなスパイ映画をIMAXで鑑賞しました。
映画の雰囲気としてはデヴィッドフィンチャーのドラゴンタトゥーに似ていますがエログロはレッドスパローが負けています。
主人公が都合によりスパイ養成所に行くのですが養成所での肝心の訓練シーンが飛ばし飛ばしでいつの間にか才能ある女スパイになっています。こういう映画は訓練しているところが楽しいんですよ。教官にボロカスに罵られるのがいいんですよ。フルメタルジャケットのスノーボールやハクソーリッジの集団リンチとかバタリオンとかあとなんかと。

主人公の隣に座っていたどんぐりヘアーの大人しい女性が教官に生徒達の前で男の受刑者をフェラしろと命令されます。
そして彼女はできないできませんと膝をつきます。
こういう鑑賞してるこっちも恥ずかしくなるようなシーンを20分くらい養成所に組み込んで欲しかったですね。
確かに養成所の生徒を掘り下げてもその後の物語に何の繋がりもありませんがそれにしても養成所はスパイ映画としてかなり肝となる部分ですよ。

心を操る為の訓練を丁寧に描かずジェニファーローレンスの女スパイとして脱いだ裸体を見せつけられてもそれが作品のクオリティーをあげるんですか?
ローレンスも威風堂々と犯しなさいよと言わんばかりの股開き、だれが興奮しますか?これはエロではなくヴィーナスの誕生に近しい芸術性のある裸体なのです。
後シェイプオブウォーターとは違い無修正な点は映画に入り込んでる私として評価したいです。

グロいシーンも序盤の手術室で主人公の骨折した足にドリルかなんかを射れるぐらいで映像的にはもの足りません。
しかしIMAXの音響が跳ねる殴る切り裂くなどの生々しい音を臨場感たっぷりに届けてくれたので音がグロかったですね。


上映時間が長く今何をしてんの?あんたらは?とスマホの時間を確認したくなりますがいつの間にか伏線回収のラストでこの映画は2回目が楽しくなる映画だと思いました。

IMAXのレッドスパロー前の予告でインフィニティーウォーを見てしまいました。IMAXでですよ? 映さないでほしいです。
心レッドスパローにあらずですよ、
冗談ではありません。
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