勉強不足でして、このあたりのミステリーのことほとんど知らないんです。だから「オリエント急行殺人事件」も名前は知ってましたが、ストーリーとか知らなかったんですね。だから今回の映画で、あの有名作をはじめてみるんだー!楽しみだなー!と思ってたんですが
ネタバレを踏んでしまいましてね・・・
まあこれだけの古典だけにそりゃネタバレはそこら中に転がってますし、それどころか一般教養だと思うので怒ってるわけではありません。それにどこでネタバレみたのかというと、自分がちょっとミステリのことでもおさらいしておこうかなーって、ミステリの知識本読んだためですからね。つまり100%自分が悪い!
それでもネタバレ知ってる自分でも楽しめました。おそらく前にみたことがある人も大丈夫。ミステリーっていうのは謎解きがストーリーを引っ張るエンジンですが、すぐれた作品はそこに物語性があり、その時代によって新たな解釈がされたりしていくもの。本作もアレンジが加えられてる部分があるそうで、この作品が結末はわかっていても、リメイクされるだけの魅力があることを改めて証明したといえます。
さて、自分は冒頭に書いたようにこのストーリーを観たのは初めてで、楽しめたのですが、ラストはどーなんでしょうか??
ポワロの最後の選択が腑に落ちない。いや、彼が言ってる「善と悪」という考え方は一貫してるから不自然ではないんですけども・・・。これって「相棒」の杉下右京ならああいう結末は許しませんよね。そして自分も考え方は杉下派かなあ、と思ったり。このあたりはポワロってキャラクターやら時代背景とかへの理解が足りないんでしょうか。このあたりはこれから勉強ですねー。
映画としては大胆な構図や映像もあるものの、それがうるさくなくオールドスタイルの推理ドラマとうまく交わっている印象。またお話の流れは同じだとしても、リメイク作にはその時代の名優たちが演じるという楽しみもあるもので、ミシェル・ファイファーを初めとするベテランからデジー・リドリーなどの若手が素晴らしい会話劇をみせてくれます。
そしてなんといってもケネス・ブラナーのポワロは決まってましたー!カッコイイ!監督も務めた彼のミステリに対してのリスペクトを感じる作品でした。ぜひぜひ第二弾もお願いしたい。自分もそれまではもうすこし勉強しときます。