ペコリンゴ

キックスのペコリンゴのレビュー・感想・評価

キックス(2016年製作の映画)
3.7
記録。
やっとの思いで手に入れたAJ1を輩どもに強奪される主人公ブランドン。これは若干ヘタレ気味な彼の成長ストーリーだ。ちなみにKicksとはスニーカーを指す言葉。

今はどうか知らないんだけど、エアジョーダンやエアマックスなんかの持ち主がちょっとしたヒーローだった時代が、ここ日本でもあったんだよね。僕の友人も、パチモノ掴まされたり、劇中のような強奪ではないにせよ盗まれた子も居た。

でもどうやら、友人の喪失感や悔しさとは別種の感情が、黒人のヒップホップコミュニティに属する人にはあるみたい。
彼らにとって足元は象徴であるとともにステータス。良いスニーカーを履いてることこそ一目置かれるのだそう。ただカッコイイ、だけじゃないわけだ。

ブランドンが奪われたのは、バスケの神様マイケル・ジョーダンとのコラボもので、シリーズの中でもとりわけ人気の高い初代モデルだ。つまり、最高級のステータスを剥奪され、プライドはズタボロってこと。
しかも輩どもの筆頭は、殺人などなんとも思ってないヤバいヤツ。
ブランドンは無事に自らの象徴を取り戻すことができるのか…?

2PACやWu-Tang Clanらの曲が使用されてるので、ヒップホップ好きの方にもお勧めできそう。ノトーリアス・B.I.G.の息子出てるしね。